2020.10.12

最近耳にするSDGsとは?意味を解説!

1.貧困をなくそう 2.飢餓をゼロに 3.すべての人に健康と福祉を 4.質の高い教育をみんなに 5.ジェンダー平等を実現しよう 6.安全な水とトイレを世界中に 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに 8.働きがいも経済成長も 9.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう 11.住み続けられるまちづくりを 12.つくる責任つかう責任 13.気候変動に具体的な対策を 14.海の豊かさを守ろう 15.陸の豊かさも守ろう 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう
最近メディアで耳にする機会が多くなってきた『SDGs』。
「でも、SDGsって意味が分からないんだよなぁ・・・」という方も多いですよね?

そこで今回はSDGsについて徹底解説★
読み方からその意味、そして日本の取り組みについて見ていきましょう。
この記事を読めば、きっとSDGsについて詳しくなるハズ!
 

■SDGsの読み方と意味

読み方
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の頭文字を取ってSDGs。
SDGsを、そのままエス・ディー・ジー・エスと読むのは間違い!!
正しい読み方は、「エス・ディー・ジーズ」なので覚えておきましょう。
 

〇SDGsの意味とは

ゴールは目標という意味です。
つまり、SDGsは国際社会共通で達成すべき目標のことを指しています。

SDGsは、国連サミットで採択された2015年の翌年からスタート。
国連に加盟している193か国が協力して、2016年から2030年までの15年間で達成することを目指して活動しています。

ちなみに、SDGsが採択されたときにプロジェクションマッピングでお祝いされたんですよ♪

▼プロジェクションマッピングの様子はコチラ▼
imacocollaboイマコラボ|SDGsとは?

次項では、SDGsが目指すゴールについて解説していきます。
 

■SDGsが達成すべきゴールは17個!

SDGs
SDGsは、2015年までの国際社会の目標であるMDGs(エム・ディー・ジーズ)が期限を迎えたことで、新たに掲げられた目標です。
 
MDGsが掲げた8つの目標
No. 目標
1 極度の貧困と飢餓の撲滅
2 初等教育の完全普及の達成
3 ジェンダー平等推進と女性の地位向上
4 乳幼児死亡率の削減
5 妊産婦の健康の改善
6 HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
7 環境の持続可能性確保
8 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

▼MDGsについて詳しくはコチラ!▼
2030 SDGsで変える|SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?17の目標をわかりやすく解説|日本の取り組み事例あり

MDGsでは、目標内容を先進国が決めていたため発展途上国からの反発も。
そこでSDGsの2030年までに達成すべき17の目標は、先進国と発展途上国が一丸となって取り組むべき内容になっています。

SDGsの17の目標を、大きく3つのカテゴリーに分けて見ていきましょう♪
 

〇カテゴリー1『人の世界を平等に』

No. 目標 条文
1 貧困をなくそう あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
2 飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
3 すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
4 質の高い教育をみんなに すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る
6 安全な水とトイレを世界中に すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

カテゴリー1は、開発途上国における人が生きるための環境構築と、先進国でも話題になる教育や福祉の格差を無くし、あらゆる面で平等を目指すものとなっています。
 

〇カテゴリー2『環境への配慮と経済成長』

No. 目標 条文
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
8 働きがいも経済成長も 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
9 産業と技術革新の基盤をつくろう 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
10 人や国の不平等をなくそう 各国内及び各国間の不平等を是正する
11 住み続けられるまちづくりを 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
12 つくる責任 つかう責任 持続可能な生産消費形態を確保する

カテゴリー2では、環境に優しい街作りを促すとともに、そこに暮らし、働く人々への考えも盛り込まれています。
 

〇カテゴリー3『地球全体の環境をグローバルに考える』

No. 目標 条文
13 気候変動に具体的な対策を 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
14 海の豊かさを守ろう 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15 陸の豊かさも守ろう 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
16 平和と公正をすべての人に 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17 パートナーシップで目標を達成しよう 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

カテゴリー3は、地球全体で起きている環境や気象への対策をしていくために、各国が協力し合うこと、そして、対策を講じるために平和と公正を約束するものとなっています。

 

■SDGsの目標を実現させるためのターゲット

人と環境
SDGsの17の目標を見て頂きましたが、各国が個別で動いているわけではありません。
目標それぞれにターゲットが細かく定められており、その数は169にも上ります。
 

〇SDGsターゲットの一例

・「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。」
・「2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。」
・「2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。」
・「2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。」
・「気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。」

各目標のターゲットは以下のリンクにまとめられています。
imacocollabo|SDGs(持続可能な開発目標)17の目標&169ターゲット個別解説

 

■SDGsによる日本の評価と一番の課題

課題
SDGs達成に向けて、日本ではどのような取り組みをしているのかが気になるところ。

日本では、SDGs推進本部を設置して目標達成のための施策を講じています。
首相官邸|持続可能な開発目標(SDGs)推進本部

推進本部を設置し活動をしているものの、達成していると評価されたのは「目標4:質の高い教育をみんなに」のみ。

「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」「目標12: つくる責任つかう責任」「目標13: 気候変動に具体的な対策を」「目標14: 海の豊かさを守ろう」「目標17: パートナーシップで目標を達成しよう」に関しては深刻な課題があると評価されています。

Sustainable Development Report 2020によると、SDGs達成率ランキングで日本は15位。
より積極的な活動が望まれます。
 
SDGs達成率ランキングTOP5
1位:スウェーデン
2位:デンマーク
3位:フィンランド
4位:ドイツ
5位:フランス


15位:日本

多くの改善が求められる日本において、今一番の課題として挙げられるのがジェンダーの平等の実現でしょう。
 

〇女性の社会進出

近年、日本では「女性の社会進出」に力を入れているのは皆さんもご存知の通り。
女性の社会進出もSDGsの活動のひとつ、深刻な課題があると評価された、『目標5:ジェンダー平等を実現しよう』の取り組みの一環でもあります。

日本における男女間格差の差は縮まってきているとはいえ、世界規模で見ると、その差は依然大きなものとなっており、大きな課題のひとつと捉えることができるでしょう。

例えば議員の割合は以下の通り。
 
  議員数 議員数に含まれる女性議員
衆議院 465 / 欠員3 47
参議院 242 / 欠員1 50
(衆議院公表データ/参議院公表データ:2019年度より作成)

議員数の男女比率はジェンダー平等の指標にもなっています。

上記、2019年の比率によると、日本の議員数における女性の割合は10.2%となっており、193か国中で165位であることが分かりました。
2020年には166位、議員数における女性の割合も9.9%とさらに落ちています。

日本でのジェンダーギャップ指数は、2018年に教育分野(65位)と健康分野(41位)が評価されました。今後はそれらに加え、経済分野と政治分野での女性の活躍の場が広がることに期待しましょう!

では、日本がSDGs達成のために行っている施策とはどのようなものなのでしょうか?
 

■日本はどんなSDGsの活動をしているの?

クエスチョン
SDGsの評価が低い日本ですが、SDGsは政府主導だけでなく、団体や企業の取り組み、そして民間人の意識改革が必要不可欠なものです。

ここではSDGsの認知を深めるとともに、積極性を促すために政府が行っている施策をご紹介します。
 

〇「SDGs未来都市」として自治体の選定

SDGsを推進するため、政府は2018年6月15日に「SDGs未来都市」を選定。
SDGs未来都市は、積極的にSDGsに取り組んでいる自治体を政府が評価したものです。

SDGs未来都市の中でも、とくに優れた取り組みを行う自治体は、「自治体SDGsモデル事業」としても選定されます。

SDGs未来都市に選定された自治体の中から、より積極的な取り組みをしていると政府が認定した自治体には、4,000万円を上限とした補助金を支給。
補助金を支給することで、さらなるSDGsの推進を促すことを目的としています。

【SDGs未来都市選定基準】
SDGs未来都市は、内閣府地方創生推進事務局による整理自治体SDGs推進評価・調査検討会による評価により決定されます。

事務局による整理は、2つのカテゴリー、5つの項目を〇×形式で整理。
一方、検討会による評価では、3カテゴリー、20の項目に0~10点(合計125点)を付けるポイント方式となっており、幅広い取り組みをしているか否かが重要視されます。

SDGs未来都市等選定基準(評価項目と評価・採点方法)
 

〇ジャパンSDGsアワード

SDGs活動を行う企業や団体に向けて賞を贈る『ジャパンSDGsアワード』は、「SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞」「SDGs副本部長(内閣官房長官)賞」、「SDGs副本部長(外務大臣)賞」、「SDGsパートナーシップ賞(特別賞)」といった4つの賞で成り立っています。

ちなみに、ジャパンSDGsアワードは2020年までに3度実施。
SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を獲得した自治体は町から企業までさまざま!
 
「SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞」を受賞した団体
第1回:北海道下川町
第2回:株式会社日本フードエコロジーセンター
第3回:魚町商店街振興組合(福岡県北九州市)

これからSDGsに取り組もうと考えている団体は、外務省のホームページにて、ジャパンSDGsアワードの概要と応募方法が明記されているのでチェックしてみてください★

外務省|Japan SDGs Action Platform
 

■SDGsについてのまとめ

この記事では、以下のことをご紹介しました。
 
  1. SDGs(エス・ディー・ジーズ)の意味
  2. SDGsが目指す目標とターゲット
  3. 世界から見た日本のSDGs取り組み評価
  4. 日本がSDGsを実現するための一番の課題
  5. SDGsを促すために日本が行っている施策

日本は、SDGsに取り組んでいる193か国の中でも低い順位ではありますが、政府のもと、各団体の取り組みと民間人の意識改革が少しずつ始まっています。

2030年を迎えるころ、日本がどのような進歩状況にあり、世界がどのように変わっているのか非常に楽しみですね♪

以上、『最近耳にするSDGsとは?意味を解説!』でした!

〇参考サイト

KeidanrenSDGs
SDGs仮訳