2020.11.04

エシカルファッションに取り組むブランドを紹介します

皆さんは、エシカルファッションという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
エシカルファッションとは、「倫理的・道徳的なファッション」という意味です。
エシカルファッションという言葉を具体的に表現するとすれば、「人と地球にやさしいファッション」。

そこで今回は、エシカルファッションに取り組んでいるファッションブランドをいくつかご紹介します!
この記事を読んでちょっとでもエシカルファッションに興味を持って頂けたら幸いです。
 

そもそもエシカルファッションってなに?


エシカルとは、「倫理的な・道徳的な」という意味であり、人の良心を基準として、正しいことや良いことを実行するのがエシカルです。
ファッション業界においての「エシカル」とは、服を生産する労働者の人権に配慮する、地球環境の資源を守るといった、倫理的な基準に基づいて作られている製品のことを言います。
 

エシカルファッションの10の基準

Ethical Fashion Forumが示しているエシカルファッションの10の基準は以下の10項目です。
 
1、安価で使い捨て型の「ファストファッション」に反対する。(「ファストファッション」は、流行を取り入れた安価なファッションの総称です。安いけれども耐久性がなくシーズンごとに服を使い捨てするようなライフスタイルは限りある資源を無駄遣いしていることになるからやめよう、という考え方です。)
2、生産する労働者の賃金・権利・労働環境を守っている。
3、持続可能な生活を支える。
4、有毒農薬や化学物質の使用問題に取り組んでいる。
5、環境にやさしい素材を使用、または開発している。
6、水の使用を最小限にしている。(これらの項目は、主に生産現場が対象となります。原材料の生産現場で環境破壊が起きていないかの基準です。)
7、リサイクル、エネルギーやゴミ問題への取り組みをしている。(原材料の生産・縫製・輸送などの過程を対象に、リサイクルや省エネが実践されていることが必要です。過剰包装の廃止も対象です。)
8、ファッションの持続可能性を開発・促進している。
9、取り組みを報告し、解決策を広めようとしている。
10、動物の権利を守っている。(企業がエシカルファッションの製造販売だけでなく、企業理念として地球環境や動植物保護を掲げ、持続可能性のあるビジネスモデルを開発・実践・推進しているかどうかという基準です。)

この10項目を見て分かる通り、エシカルファッションとは、人・環境・社会にやさしいファッションと言えます!
 

人・環境・社会にやさしいエシカルファッションの例

人にやさしい フェアトレードで生産者の労働環境を守っている。
環境にやさしい 原材料・生産体制・輸送などにおいて環境負荷を最小限に抑えている。
不要になった製品を回収しリサイクルも行う。
動物を傷つける原材料を使用しない。
社会にやさしい 消費者が住む地域の地場産業や伝統技術、雇用を守っている。
 

エシカルファッションに取り組むきっかけとなった出来事って?

きっかけは、2013年にバングラディッシュで「ラナ・プラザ」ビルが倒壊し、死者は、1100人以上、負傷者は2500人以上の大事故がきっかけとなりました。
倒壊したラナ・プラザに入っていたのは欧米のファストファッション工場で、低賃金で重労働を強いられていた数多くの従業員が犠牲になったことが世界中に知れ渡ったことが、問題意識を持つきっかけとなりました。

こうした大きな被害が明るみになるにつれて「倫理的なファッションを購入した。着用したい!」という機運が高まり、企業も対策が必要不可欠になりました。
現在では、ファストファッションから有名なファッションブランドまで、多くのファッションブランドがエシカルファッションに積極的に取り組んでいるそうです。
 

エシカルファッションに取り組む具体的な内容って?


エシカルファッションとは、冒頭でもちょっとだけご紹介した通り、「人と地球にやさしいファッション」のことです。
じゃぁ具体的にどういったところが優しいのか気になりますよね。
それは、素材の選定・生産・販売までのプロセスで人と地球環境に配慮して作られたファッションを指します。
エシカルファッションは、ファッション業界の中でトレンド・キーワードとなっているのが現状です。
 

エシカルファッションの具体的な内容はこちら!

1、フェアトレード(対等なパートナーシップに基づいた取引で、不当な労働と搾取をなくす。
2、オーガニック(有機栽培で生産された素材を使っている)
3、アップサイクル&リクレイム(アップサイクル=捨てられるはずだったもの材料にし、よりよいものを作ること、リクレイム=デッドストックの素材や在庫商品などを回収し、利用すること)
4、サステナブル・マテリアル(持続可能な素材を使うこと。具体的には天然素材、リサイクル繊維、エコな化学繊維などを指す)
5、クラフトマンシップ(伝統的な技術を取り入れている)
6、ウェイストレス(ライフサイクル各段階での無駄を削減している)
7、アニマルフレンドリー(「動物実験をしていない」など動物の福祉に配慮している)
8、ソーシャルプロダクツ(NPO/NGO団体への寄付につながっている等、ソーシャルな活動と関わりがある製品)

こちらの8つの働きかけは、日本発信のエシカルファッション推進団体がやり方を提案している方法です。

参考サイト:キナリノ エシカルファッションをおさらい。服選びの考え方とブランド10選

 

日本でエシカルファッションに取り組んでいるブランドはココ!


エシカルの意識を取れ入れたファッションブランドは、年々、増えてきています。
日本国内でエシカルファッションに取り組んでいるブランドをいくつかご紹介します。
 

REBIRTH PROJECT(リバース・プロジェクト)

REBIRTH PROJECT(リバース・プロジェクト)は、人々がずっと生きていける地球を目指し、
国連で決められた開発目標(SDGs)を 広め、社会をより良くするためのプロジェクトを行っています。
「GIVE LIFE」という、世界中からエコなアイテムを集めたセレクトショップを展開し、エシカルな文化を発信中。
廃材をアクセサリーに変身させるなど、エシカルかつオリジナリティ溢れるアイテムも製作しています。

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CASA FLINE(カーサフライン)

CASA FLINEは、2020年春にデビューしたばかりの新ブランドです。
生産背景にこだわり、ずっと持続していける環境作りについて考えるのがコンセプト。
天然素材やエコ化学製品を取り入れる、在庫商品に手を加えて再販するなど、
エシカルな意識に基づいたセレクトショップを展開しています。

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People Tree(ピープルツリー)

People Treeは取り扱うアイテムすべてがフェアトレードのブランド。
約30年以上フェアトレード製品を取り扱っている、エシカルファッションの先駆的存在です。
アジアやアフリカなど18ヵ国約145団体と協力し、オーガニックコットンを使ったアイテムや労働者の生活を支える製品作りなど、発展途上国の人々の暮らしを支える取り組みを長年続けています。

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シサム工房

シサム工房は20年以上にわたり、フェアトレード製品の質の向上や、販売に力を注いでいるブランド。
フィリピンやインドなど、現地フェアトレードNGOとパートナー活動を行っています。
注文することで生産者を支援できるノベルティ製作や、フェアトレードに思いを馳せるフェアトレード川柳など、
エシカルな取り組みを多数展開しているのでぜひチェックしてみてください!

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海外でエシカルファッションに取り組んでいるブランドはココ!



日本国内のみならず海外でエシカルファッションに取り組んでいる海外ブランドは数多く存在しています。
海外ブランドでエシカルに取り組んでいるブランドもチェックしておきたいですよね。
お洒落に着こなせるアイテムが勢ぞろいのエシカルファッションんい取り組んでいる海外ブランドをご紹介します!
 

Marimekko(マリメッコ)

色鮮やかで大胆なプリントが印象的なマリメッコは、北欧フィンランドから生まれたブランドです。
大きな花柄があしらわれた、エプロンやバッグでお馴染みのブランドで人気を集めています。
世界中でエシカルな意識が高まっていることを受け、マリメッコは地球環境に優しい生産体制を整えることを決めました。
環境への関心が高い北欧らしく、エシカルファッションの重要性も訴えているブランドです。

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H&M(エイチアンドエム)

H&Mは、誰もが知っている有名ブランドですよね!
本社がスウェーデンにあるH&Mは、かつてファストファッションのブランドとして有名でした。
現在では大量消費のファストファッションから、環境と人権に配慮したエシカルファッションブランドへと転身しています。
2030年にはすべての製品をサスティナブルな素材にするなど、意欲的な目標を掲げて、持続していける社会の実現へ貢献しているブランドです。

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By Signe(バイ・シーヌ)

北欧デンマークのBy Signe(バイ・シーヌ)も、エシカルな取り組みを実践しているブランドです。
生産方法はもちろん、原材料もオーガニックにするなどエシカルであることにこだわり、ミニマリストなファッションを販売しています。
企画から発送までをデンマークで行い、服作りのプロセスすべてを管理しているので、エシカルなブランドとして安心して利用できるでしょう。

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その他、エシカルファッションに積極的に取り組んでいるファッションブランド


上記でご紹介した代表的なエシカルファッションに取り組んでいるブランドの他にもたくさんのファッションブランドが、エシカルファッションに積極的に取り組んでいます。
 

その他のエシカルファッションに取り組んでいるブランドはこちら!

1、パタゴニア(オーガニックコットン、リサイクル素材を使用。)
2、しまむら(オーガニックコットンを使った製品を展開
3、ステラ・マッカートニー(子供服は全てオーガニックコットン製)
4、リーバイス(製品生産時に必要な水を減らす取り組みを展開)
5、ザラ、ベネトン、ファーストリテイリング(グリーンピースが展開していた将来の有害化学物質ゼロを約束してもらうという「デトックス・キャンペーン」を受け、有害化学物質全廃に積極的に取り組んでいる)
6、THE HINOKI
7、tamaki niime

2004年からパリコレクションの後に「エシカルファッションショー」が定期的に開催されています。
イタリアの「ミラノ・ファッション・ウィーク」期間中に開催された「グリーンカーペット・ファッションアワード・イタリア」も世界中で話題となっています。
このように日本国内のみならず世界中でエシカルファッションに取り組む企画やイベントなんどが開催されています。
日本も今後、エシカルファッションにどのように取り組んでいくのかが気になりますよね。

参考サイト:エシカルファッション日本海外ブランド10選|環境に優しくファッション性も高い人気のアパレルブランド紹介
参考サイト:tamaki niime in JAPAN
参考サイト:THE HINOKI
 

エシカルファッションに積極的に取り組んでいるファッションブランドをご紹介しました。

いかがでしたか?
エシカルファッションに積極的に取り組んでいるファッションブランドをいくつかご紹介しました。
人や地球環境にやさしいファッションは、これからどんどん広まっていくことでしょう。
世界中の取り組みはもちろんのこと、これからの日本がどのようにエシカルファッションと向き合ってどうのように取り組んでいくのかが楽しみですよね。

今回、ご紹介した内容はこちら!

・そもそもエシカルファッションってなに?
・エシカルファッションに取り組む具体的な内容って?
・日本でエシカルファッションに取り組んでいるブランドはココ!
・海外でエシカルファッションに取り組んでいるブランドはココ!
・その他、エシカルファッションに積極的に取り組んでいるファッションブランド