2021.02.25

SDGsジュエリーとは?意味や実例についてわかりやすく解説します

「ジュエリー」と聞くとどんなイメージを持ちますか?
綺麗できらびやかなイメージ、持っているだけでステータスになる、ブライダルなど…
人によってさまざまなイメージを持ちますよね。

そんなポジティブなイメージがあるジュエリーですが、従来のジュエリーが今問題視されているんです。

「SDGs」という言葉を最近見聞きした方も多いのではないでしょうか?
サスティナブルな世の中へと移り変わっていく中で、従来のジュエリーは環境問題や労働環境に問題があると指摘されているんです。

そこで今回は「SDGsジュエリー」をクローズアップします☆
「SDGsとは?」「SDGsジュエリーとは?」「どうして従来のジュエリーが問題なのか」「SDGsジュエリーのメリットになる実例」についてを幅広くご紹介いたします!

内容てんこ盛りでご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください♪
 

1SDGsってなんですか?どうして注目されているの?


SDGs(エスディージーズ)という言葉を聞いた方もいらっしゃいますよね。

 

SDGsとは「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)」の略で、日本語に翻訳すると「持続可能な開発目標」という意味になります。

耳にしたことがある方も、実際に企業などのホームページで目にしたことがある方も「SDGs」とはどのように決まったのかについて今一度確認していきましょう!

 

SDGsは『世界共通の目標』だから注目されている

「SDGs」は2015年9月の国連サミットで採択された世界共通の目標で、2030年までの期限を設けた目標です。国連に参加している国が各々この「SDGs」を達成を目指そう、というのがはじまりになります。

 

SDGsを目標として採択する以前には、MDGsというものが存在していましたが期限内に結果を残すことはできませんでした。

なぜならMDGsが開発途上国向けの目標だからです。

 

私たちがいま住んでいる日本を含めた先進国は、MDGsの目標については自分たちのこととしての認識がありません。

MDGsの失敗の背景には、
・先進国が積極的に取り組んでいかないこと
・自分たちのこととして認識しないこと といった考えが他の国でも一般化していたこともあり、MDGsは結果を残せず期限を迎えてしまうことに…

 

そんなMDGsの反省を生かし、「第三者として開発途上国の目標を支援するのではなく、先進国も全員が自分たちのこととして考えられる持続可能な目標をみんなで目指そう」という考えが生まれます。

 

開発途上国を援助すること、私たちの将来を考えて生活すること、地球のことを考えること。

そんな思いから「MDGsを基盤にSDGsの目標」が設定されます。
 

そして2015年の国連サミットで「SDGs」を採択した2年後である2017年にダボス会議でSDGsの巨大な経済効果が発表されます。

あまりにも大きな経済効果に日本でもかなり大々的にニュースとして取り上げられました。

経済効果があるということは、その経済を回している民間企業にも効果があるということ。

 

つまり、2017年のダボス会議の時の経済効果の発表は、国だけではなく民間企業にも大きなメリットがあるのは一目瞭然だったんです。

その結果、今私たちが生活する中で「SDGs」という言葉を目にしたり、耳にする機会が増えたんですよ。

 

そんな「SDGs」の目標の内容についても少しふれておきましょう!

SDGsでは「誰も置き去りにしない」世界を目指して大きく17の目標が設置されています。

No

主題

副題

1

貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2

飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3

すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4

質の高い教育をみんなに

 

すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5

ジェンダーを平等に実現しよう

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

6

安全な水とトイレを世界中に

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

7

エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8

働きがいも 経済効果も

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

9

産業と技術革新の基盤をつくろう

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10

人や国の不平等をなくそう

各国内及び各国間の不平等を是正する

11

住み続けられるまちづくりを

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

12

つくる責任 つかう責任

持続可能な生産消費形態を確保する

13

 気候変動に具体的な対策を

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

14

 海の豊かさを守ろう

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

15

陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

16

平和と構成をすべての人に

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

17

パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

といったように大きく分けて17の目標があります。

これらを踏まえた上でジュエリー業界は問題視されていくようになっていきます。

 

2SDGsジュエリーって具体的にはどんなものをいうの?

世界中がSDGsの目標達成のためにサスティナブル化を推進しています。

そんな中でジュエリーもサスティナブル化の波を受けて、SDGsジュエリーが開発されているんですよ。

 

SDGsジュエリーとは、地球にも、人も、将来のことを考えて、豊かで持続可能な社会を実現させるために考えられたジュエリーのことをいいます。

 

そのため「ダイヤモンドが使われているからSDGsジュエリーではない」といったようなことはありません。SDGsに取り組んで貢献しているジュエリーのことを指すので、見た目ではわかりません。

 

一般的なジュエリーのデメリットってなに?

 

①金鉱業の問題

ジュエリーに必要なダイヤモンドをはじめとする宝石類を採掘する「金鉱業」

そんな金鉱業は鉱山をダイナマイトで爆発させて砕石させることで宝石を採掘するのが主流です。

 

しかし、さきほど見てきたように「SDGs」では環境保護を重視している傾向があるので、従来の金鉱業では問題があるとしてきされているんです。

 

②産業廃棄物と炭素の排出の問題

宝石を採掘するための金鉱業に問題あることがデメリットのひとつですが、その証拠を裏付けるものとして産業廃棄物とCO2の問題があります。

 

ダイヤモンドを1化ラット採掘するためには、

・炭素を57キロ排出

・477リットルの水を使用 されてしまいます。

 

これらは大量の産業廃棄物と炭素を発生させてしまい、地球温暖化を進めてしまいかねません。

そのため、従来のジュエリーを作るために必要な金鉱業は決してサスティナブルではないんですよ。

 

③鉱山をめぐって紛争になることも…

ダイヤモンドが発掘される地域のほとんどが、実は紛争地域。

争い事のためにはお金がどうしても必要になるせいで、ダイヤモンドを出土するために紛争が起きてしまうことも決して少なくありません。

 

私たちが今身につけているジュエリーは、誰かの犠牲の上で手に入れているものかもしれないと考えるととても悲しいですね。

 

③生産者が損をしている

これだけの危険の上でダイヤモンドを発掘し、ジュエリーとして活用できるように提供しているのにも関わらず対価は少ないのが現状です。

フェアではない取引の上、身の危険を感じながら仕事をするというのは問題では何位でしょうか…

 

④職場環境が悪い

フェアな取引ができないだけではなく、採掘の作業やジュエリーとして仕上げる際の作業場もとてもいいものとはいえません。

光のない中ダイヤモンドを磨いていたり、産業廃棄物や炭素が発生されている中へ入って採掘しなければいけないんです…

 

従来のジュエリーはデメリットが多い


従来のジュエリーは環境問題も含めて問題がとても多いんです。

そんなジュエリーに関わる問題を解決できる糸口になったのが「SDGsジュエリー」

 

では実際に「SDGsジュエリー」がどうしてメリットが多いのかを事例を通じてみていきましょう。

 

3SDGsジュエリーの事例

ファッション業界で徐々に取り入れられているサスティナブル化。

SDGsに貢献している「SDGsアクセサリー」を取り入れている企業ではどのようにSDGsを取り組んでいるのでしょうか?

 

実際の事例を見ていきましょう!

 

①従来のジュエリーをリフォームする

「ジュエリーをリフォームってどういうこと?」と思う方もいらっしゃいますよね。

例えば今持っているジュエリーの中には、お母さまやお祖母様からの形見もあるのではないでしょうか?

 

時代を経て受け継いだジュエリーは決してトレンドの最先端というわけではありません。

その結果、フリマアプリで売却してしまったり、買取に出してしまったり…なんてこともありますよね。

 

しかしせっかく受け継いだジュエリーを売却してしまうのはあまりにももったいない!ということで、一部のジュエリーブランドでは従来のジュエリーをリフォームしてお気に入りのジュエリーへと変えることが可能なんです。

 

ダイヤモンドを輸入する必要もありませんし、手元にあるジュエリーが元になるので費用も抑えられるのが特徴。

 

しかもリフォームをする場合、ブランドによっては有毒物質が出ないように気を付けているのところもあるのでまさにサスティナブルな活動。

 

SDGsジュエリーの中でも特に注目されて、多くのブランドで取り組んでいる事例のひとつとして「ジュエリーのリフォーム」があるんですよ♪

 

SDGsってなんですか?

こちらはジュエリーブランド「RITZ CLANDE」が発信しているコラムです。

こちらでもSDGsとSDGsジュエリーについて、ジュエリーブランド専門店の立場からまとめられています。

 

②「合成ダイヤモンド」の導入

さきほど紹介したように天然のダイヤモンドを輸入するためには多くの犠牲がつきものです。そこでサスティナブルな宝石を導入しようという流れがあって「合成ダイヤモンド」が注目されています。

 

合成ダイヤモンドとは、科学技術によって人工的に作製したダイヤモンドのこと。

人工的に作製したといっても、品質は天然ダイヤモンド同様とても綺麗なんですよ!

 

天然ダイヤモンドと比較すると値段も控えめなので、カジュアルなファッションの中に気軽にダイヤモンドを取り入れられるとして人気を集め始めています。

 

また通常の白いダイヤモンドの他に、産出量が少ないことが特徴の「ピンクダイヤモンド」も合成ダイヤモンドで作製可能◎

 

SDGsに貢献できるジュエリーとして注目されている「合成ダイヤモンド」を取り入れたアクセサリーも、SDGsジュエリーとして提供されています。


そんな合成ダイヤモンドの現状について詳しく知りたい方はこちらのサイトがおすすめ。
完全なる透明性!エシカルな輝きの合成ダイヤモンドが2020ヒット予測、サスティナブルを求める購買導線がジュエリー業界に革命を起こす!

「合成ダイヤモンド」がどうして注目されているのかについてを詳しく紹介しているので、さらに掘り下げて知りたい!という方はこちらのサイトをのぞいてみてくださいね♪

4SDGsジュエリーという選択肢を♡

いかがでしたか?

それでは今回のおさらいです。

【SDGsジュエリーについて】

・SDGについて

・SDGsジュエリーとは?従来のジュエリーのデメリットって?

・SDGsジュエリーの実例 についてご紹介いたしました。

 

まだまだ広く浸透はしていないSDGsジュエリーですが、今後はさらにサスティナブルな世の中へと移り変わっていくことを考えるとSDGsジュエリーも当たり前の選択肢になるかもしれません。

 

もし今後ジュエリーを購入する場合には、一度SDGsジュエリーを検討してみてください。

その行動ひとつがSDGs目標達成のために貢献できる可能性がありますよ。


さらにSDGsジュエリーについて調べたい!という方はこちらのサイトをチェック☆
サスティナブル・ジュエリーの概念は広がるのか

SDGsジュエリーが今後どのようにして広がっていくのかを推察したサイトです。
現状や問題点を指摘してまとめられているので、今後の動向について方はこちらからチェックしてみてくださいね♪
 

《参考サイト》

倫理的なファッションを通じてジュエリーの世界の変化を先導する

ESG投資時代に期待される石炭企業