2020.10.24

SDGsを本当にわかりやすく解説します

皆さんは、SDGsという言葉を聞いたことがありますか?
今、日本国内のみならず世界中で話題となっているSDGs。
知っているかたはもちろん、知らない方でも理解が深まるように今回は、分かりやすくSDGsについてご紹介します。
この記事を読めばあなたもSDGsについてより理解ができていることでしょう!
 

SDGsってなんて読むの?


SDGsをよく「エス・ディー・ジー・エス」と発音する方が多くいらっしゃいますが、こちらの発音は間違いです。
正しい発音は「エス・ディー・ジーズ」。
日本語に略すと「持続可能な開発目標」という意味です。

また、SDGsは、「Sustainable Development Goals website」の略称であり、
本当の正式名称は、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030年アジェンダ」となっています。
 

SDGsはいつ頃できたの?

SDGsは、2015年9月にニューヨークの国連本部で開発サミットが開催された際に、
「我々の世界を変革する=持続可能な開発のための2030アジェンダ」=SDGsが採択されました。

SDGsは、MDGs(ミレニアム開発目標)、リオ+20(国連持続可能な開発会議)という二つの流れが融合することで生まれたものです。
 

MDGs(ミレニアム開発目標)とはなにか

2000年にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言と国際開発目標を統合し、まとめられたものです。
MDGsは、2000年から始まり、世界各国の人々に開発途上国が抱える大きな課題を伝え、その目を向けさせることができた取り組みの一つ。
この取り組みにより、極度の貧困状態にある人口割合の半減を達成することができ、大きく目標を前進させることができました。
達成できた目標もあれば、もちろん達成することができなかった目標もあります。

MDGsには8つの目標が設定されています。
1、極度の貧困と飢餓の撲滅
2、初等教育の完全普及の達成
3、ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
4、幼児死亡率の削減
5、妊産婦の健康の改善
6、HIV/エイズ、マラリア、そのほかの疾病の蔓延の防止
7、環境の持続可能性確保
8、開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

上記の8つの目標を見て分かる通り、貧困や健康、生死に関わる目標が設定されています。
MDGsの目標は、基本的に開発途上国向けの目標であり、民間企業の関心がとても薄く、関わっていたのが外務省だったそうです。
民間企業とMDGsを結びつけることが難しかったのでしょう。
  • SDGsは2001年に策定され、2015年に達成期限を迎えたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として2015年9月の国連サミットで採択された
  • 17のゴール・169のターゲットから構成され、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)こと」を目指している
  • SDGsでは開発途上国だけでなく、先進国も対象として世界全体で自国や世界の問題・課題に取り組んでいる
出典:外務省「Japan SDGs Action Platform」
 

リオ+20(国連持続可能な開発会議)とはなにか

リオ+20は、1992年に開催された地球サミット(国連環境開発会議)から20年後ということです。
ブラジル・リオデジャネイロで世界について議論したフォローアップ会議です。

MDGs、リオ+20、の二つの流れからSDGsとなったのです!
 

SDGsとはどういったものか

2016年~2030年までの15年間の間に世界が達成すべきゴールを示したものです。
SDGsは、17の目標と169のターゲットによって構成されています。
 

17の目標とはどういったものがあるのか


17の目標はそれぞれのアイコンがカラフルな色どりをして表現されています。
17の目標それぞれを簡潔にご紹介します。
この17の目標が世界で達成すべき課題となっております。
 
1、貧困をなくす あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。
2、餓死をゼロ 餓死に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。
3、すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。
4、質の高い教育をみんなに すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
5、ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。
6、安全な水とトイレを世界中に すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。

目標1~目標6は、貧困や飢餓、水の衛生など、開発途上国の目標が中心に記されています。
目標5のジェンダー平等は、開発途上国に限らず先進国でも多くの課題があります。
 
7、エネルギーをみんなにそしてクリーンに   すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。
8、働きがいも経済成長も  すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生涯的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する。
9、産業と技術革新の基盤をつくろう  強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。
10、人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の格差を是正する。
11、住み続けられるまちづくりを 都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。
12、つくる責任つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

目標7~目標12は、働きがい・経済成長・技術革新・クリーンエネルギーなど、
先進国や企業にとって取り組むべき課題が多くあります。
こちらの目標は、エネルギーなどを使用する一人ひとりに責任があると考えられます。
 
13、気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。
14、海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。
15、陸の豊かさも守ろう  陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。
16、平和と公正をすべての人に   持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともにあらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。
17、パートナーシップで目標を達成しよう   持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

目標13~目標17は、環境問題や生物多様性などのグローバルな問題が課題とされています。
また、目標17では、国や企業に人々の協力を呼び掛けています。

17の目標についてご紹介しましたが、実は課題はこれだけではありません!
なぜなら、この目標一つひとつに約10個ほどの達成すべきターゲットが存在しているからです。
そのターゲットは全部で169個あるとされています。
 

SDGsの特徴はこちら


SDGsは、よく途上国開発の目標と思われがちですが、SDGsは、経済・環境・社会の各問題課題を取り扱い、
17の目標、169のターゲットが設定されていることがSDGsの特徴の一つと言えます。

また、SDGsのロゴは上記の写真のように色とりどりの丸い輪で表されており、
17の目標と169のターゲットは相互のつながりが関係しています。

簡潔に言えば、一つの課題への取り組みが他の課題へも影響しているということです!
 

SDGsに取り組む日本の動きはこちら

日本では、2016年に「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」が設置されました。
こちらの推進本部は、内閣総理大臣を本部長とし、全国務大臣を構成員とする組織です。

この推進本部でSDGsに関わる内容を以下のように決定しています。
"「持続可能な開発目標(SDGs)の実施指針を本日決定しました。日本は、これまで、持続可能な経済・社会づくりのため、国際社会のモデルとなるような優れた実績を積み重ねてきています。

今回決定した指針には、経済、社会、環境の分野における8つの優先課題と140の施策を盛り込みました。この指針で、世界に範を示し、持続可能な世界に向けて、国内実施と国際協力の両面で国際社会をリードしてまいります。

一点目は、国際保健の推進です。国際保健機関に対し、総額約4億ドルの支援を行う予定です。

二点目は、難民問題への対応です。今般、新たに5億ドル規模の支援を行います。

三点目は、『女性の輝く社会』の実現です。2018年までに総額約30億ドル以上の取組を行います。

来年7月には、国連で我が国の取組の報告も行う予定です。関係閣僚においては、今後も本実施指針の下、緊密に連携し、政府一丸で取り組むようお願いします。」"

出典:首相官邸

 

日本企業のSDGsの取り組み方の事例

ジモティー

日本のひとり親世帯の約半分(約65万世帯)が利用していることがユーザー調査より確認できた為、
CSR活動としてひとり親支援の継続的な活動を実施。
2018年には、企業から協賛いただいた支援物資をジモティー上に掲載し、ひとり親家庭を優先に物品の受け渡し会を開催。

ジモティーのSDGsに関する取り組み方についてはこちら
 

キューピー

大切な原料をしっかり使い切ること、それをお客様にお届けすることを前提に、どうしても商品化できないところは、
堆肥や飼料、染料の原料など新たな用途として活用しています。
カット野菜の場合、商品に使用できない部分を長期保管できる乳牛用の発酵飼料として有効活用しています。

キューピーのSDGsに関する取り組み方についてはこちら

 

成城石井

成城石井は、身体障がい者、精神障がい者、知的障がい者の採用を推進しています。
2018年度も障がい者の法定雇用率2.2%を遵守し(2019年2月末2.4%)、多くの方が従業員として活躍しています。
今後も、職場におけるサポート体制の整備も含め、障がい者雇用促進に取り組んでいきます。

成城石井のSDGsに関する取り組み方についてはこちら
 

トヨタ自動車

理想的な資源循環社会を実現するためには、資源枯渇リスクと事業機会創出の可能性を把握し、
「エコな素材を使う」「部品を長く使う」「リサイクル技術の開発」「廃車されるクルマからクルマを作る」の4本柱で取り組む必要があります。
究極の循環型社会の実現を目指し、世界各地で使用済み自動車(廃車)の資源が再びクルマを製造する際の資源として活用できるよう、「Toyota Global Car-to-Car Recycle Project」を推進していきます。

トヨタ自動車のSDGsに関する取り組み方についてはこちら
 

ソフトバンク

当社は、LGBTなどの性的少数者も含めて、誰もが働きやすい環境を整え、
社員がやりがいと誇りを持って活躍できる企業を目指しています。
2016年10月から、社内規程上の配偶者は日本の法律で認められる配偶者に加え、
同性パートナーも含まれるようになりました。
これにより、当社の社員は該当する書類を提出し受理されれば、
休暇や慶弔見舞金など配偶者を持つ社員を対象とした社内制度の適用を受けることができます。

ソフトバンクのSDGsの取り組方についてはこちら
 

メルカリ

梱包材のリユースを推し進める第一歩は、「すぐに捨てない」という習慣づくりから。
今回製作した「メルカリエコパック」は、数百回の使用に耐えうる手軽な梱包材。
お客さまからお客さまの間をバトンのように行き来し、繰り返し使用されることを想定しており、
「受け取った梱包材をそのままリユースし、次へつなぐ習慣」を広げることを目的としています。

メルカリのSDGsに関する取り組みについてはこちら

 

SDGsについてわかりやすくご紹介しました。

いかがでしたか?
SDGsについてできる限り分かりやすくご紹介しました。
SDGsにはまだまだ世界各国が取り組むべき課題や人それぞれができる課題がたくさんあります。
企業・団体が協力しあっていけばきっと達成すべき課題も達成するのではないでしょうか。
これからどのように世界の国々がSDGsと向き合っていくのかが楽しみですよね♪

参考サイト:【SDGsとは】中学生にもわかりやすくまとめたよ【図解】