2021.02.25

SDGsへの貢献のために食品ロスを減らす取り組みとは?【家庭編】

私たちの生活の中で特に大切なこと「食事」
普段の食事の中でどうしてもしまうものといえば「ゴミ」ですよね。

でもそれは本当にゴミなのでしょうか?

ただの食べ残しや、実はまだ食べられる可能性のある食材ではないですか?

そこで今回は「食にまつわるSDGsの項目を、食品ロス問題」についてピックアップ。

SDGs達成のためにはまず理解が何よりも必要!

ぜひ最後まで目を通してみてくださいね☆

 

1自宅でもできる「SDGs」について知ろう!

「SDGs(エスディージーズ)」について正しい知識をもっておきましょう!

SDGs(エスディージーズ)とは「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)」の略で、日本語に翻訳すると「持続可能な開発目標」という意味です。
 

2015年9月の国連サミットで採択された世界共通の目標で、2030年までの目標として国連に参加している国が各々この「SDGs」を達成するために頑張りましょう!というのがはじまり。

2030年までという期間を設けて、先進国だけではなく国連に参加している先進国もあわせて193カ国がこの目標を達成しようと決定するのです。

それが「SDGs」のはじまりです。

 

そして「SDGs」を採択した2年後である2017年にダボス会議でSDGsの巨大な経済効果が発表されます。その額なんと12兆ドル。

あまりにも大きな数字ですよね。しかもドルなので日本円にしたら12兆円ではありません。もっと大きな額になるんです。

 

さらに雇用についても大きなメリットがあるといわれ、今よりも3億8000万人の雇用が見込めると発表されました。

それだけの人数が雇用されるとなると、国だけではなく民間企業にも大きなメリットがあるのは一目瞭然。

ダボス会議での①経済効果②雇用見込みの発表を受けて、日本ではこの「SDGs」を民間企業でも取り入れようという積極的な動きが始まります。

その結果、今私たちが生活する中で「SDGs」という言葉を目にしたり、耳にする機会が増えたんですよ。

 

SDGsの目標17項目一覧

No

主題

副題

1

貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2

飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3

すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4

質の高い教育をみんなに

 

すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5

ジェンダーを平等に実現しよう

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

6

安全な水とトイレを世界中に

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

7

エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8

働きがいも 経済効果も

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

9

産業と技術革新の基盤をつくろう

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10

人や国の不平等をなくそう

各国内及び各国間の不平等を是正する

11

住み続けられるまちづくりを

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

12

つくる責任 つかう責任

持続可能な生産消費形態を確保する

13

 気候変動に具体的な対策を

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

14

 海の豊かさを守ろう

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

15

陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

16

平和と構成をすべての人に

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

17

パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

 

2食品ロスってなに?SDGsとどうして関わりがあるの?

食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のこと。

私たちの食卓には多くの料理が並びますよね。

 

日本国内だけではなく外国産の食材を輸入し、調理して私たちの食卓へと並びます。

自宅であれば食べる分だけ調理して残りは冷蔵庫で保管…ということもできますが、外食だと残してしまえばそれは廃棄されてしまいます。

そういった「まだ食べられる」のにも関わらず、捨てられてしまう食品のことを食品ロスといいます。

 

食品ロスとSDGsの関係

「食品ロスとは何か」「食品ロス削減のメリット」について理解したところで、食品ロスとSDGsがどのように関わっているのかをみていきましょう。

さきほども説明したように、SDGsではおおまかに17の達成目標が設定されています。

 

それぞれのテーマと副題があり、その中でさらに細かく目標が設定されているのですが、

その中でもNo.12「つくる責任 つかう責任」では、世界全体の一人当たりの食料廃棄を半減させ、生産・サプライチェーンにおいて食品ロスを減少させることが掲げられています。

 

3家庭からはどれくらの食品ロスが出るの?

まず日本の食品廃棄物などは年間2842トンあるといわれています。その中でも食べられるのにも関わらず廃棄にまわる「食品ロス」の量は年間646トン。

 

あまりにも膨大な数字ですよね。

 

それだけの量の食事を捨てていると考えるとわからない…という方は身近なもので考えてみましょう。

この膨大な数字を国民一人当たりで換算すると、“お茶碗1杯分の食べ物が毎日”捨てられていることになるんです。

 

そう考えると私たちは普段いかにもったいないことをしているかがわかりますよね。

そのもったいないことをしているのが、日本の食品ロスの現状なんです。

 

食品ロスは事業だけの問題ではない


日本の食品ロスの量の中でも大きな割合を占めるのが食品関連事業。

売れ残り、食べ残し…など日々の生活の中でたくさんの食品ロスが発生しています。

 

しかし一般家庭からも食品ロスが発生していることも…

 

たとえば鶏肉の皮などはどうしてますか?きちんと処理をして食べる方もいれば、苦手だからと捨ててしまう方もいるのではないでしょうか?

そういった“食べられる”ところを過剰に除去してしまったり、大根の葉っぱを捨てたり…など調理によっては食べられる可能性があるのにも関わらず廃棄してしまうことがあるのが一般家庭から発生する食品ロスの特徴です。

 

さらに身近な例で考えれば、冷蔵庫に入れっぱなしで賞味期限が切れてしまった、食べ残したものを保存したが傷んでしまった…など思いつく例はたくさんありますよね。

 

食品ロスは食品関連事業に目を向けられがちですが、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」とあるように、私たちは「購入した食材をきちんとつかう責任」があることを忘れないようにしなければいけないのかもしれないですね。

 

4食品ロスを減らすために家庭で私たちができる取り組み

 

食品ロスが大変な問題だということはわかったけど、家庭ではどうやったら食品ロス削減に貢献できるの?あまり費用がかかることはできない…と不安になる方もいますよね。

そこで普段の日常生活からできる食品ロス削減のポイントをまとめました!

 

食品ロス削減のために私たちが普段からできること

企業側がいくら努力をしても消費者である私たちが気を付けない限り、食品ロスが削減しにくくなってしまいます。

SDGs目標達成のためにも、私たちが普段の日常生活の中から出来ることに目を向けてみましょう。

 

ポイント

内容

実践例

買いすぎない

必要以上に食材を購入しない

・冷蔵庫の中にあるものをきちんと把握する

・冷蔵庫の中の食材や自宅にある調味料などの賞味期限を確認しておく

・大型商品は使い切れるかどうかを確認する

・セールだからといって余分に購入しない

・不足したものをその都度買い足すように心がける

・冷蔵庫の余り物で調理する

作りすぎない

大量調理をしないようにする

・食べられる量だけ作るようにする

保存する

食材ごとに適切な保存方法で、食材を長期保存する

・食べきれないから捨てるのではなく、食べきれない場合は保存をする

・時期を考えて保存方法を考える

・食材ごとに適切な保存をする

食べられる量を考える

外食の際に注文しすぎないようにする

・テイクアウトが可能な場合は、食べきれない時にテイクアウトを視野に入れる

・足りない場合は追加注文するようにする

・一度に頼む量を考えてから注文する

エコグッズの活用

マイボトルやマイタンブラーを持ち歩く

・自宅から飲料を持ち歩き、余計な購入をなくす

・マイボトルなどで保温や保冷効果の高い飲料を持ち歩く

フードドライブの活用

家庭で余っている食品を持ち寄り、フードバンクや福祉しせるに寄付する

・指定の場所に過剰食物を持っていく

・フードドライブの受け入れ先を探しておく

 

これらの他にもおすすめなのが「料理教室への参加」です。

「え!?いまさら!?」

「そんなの通うことがもったいない」と考える方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。

ですが地域によっては、食品ロス削減のために「食品ロス削減レシピ講座」を提供している料理教室があるんですよ。

 

自分では思いもつかなかった料理や、余った食材のリメイク術など眼から鱗の情報を仕入れられるは主婦の方には嬉しいのではないでしょうか?

 

さらに、余った食材のリメイクをすることで食費を抑えたり…とメリットも♡

 

この機会に一度、食品ロス削減レシピや余り物でのリメイク術を提供している料理教師などのワークショップに足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

楽しく、おいしく、食品ロス削減へ取り組めるのはとっても魅力的ですね。

 

食品ロスの家庭での取り組みについてさらに詳しく知りたい方はこちらをチェック!

家庭で余っている食品の受け取り!?SDGsと食品ロス対策!

こちらのサイトでは対話形式でSDGsや食品ロスについて詳しく紹介してくれています。さらに家庭で余っている食品ロスになりかねない廃棄寸前の食べ物についてもどのように対処したらいいのかなどがまとめられているので、時間のある時に一度はのぞいておいて損がないサイトですよ。

 

4 食品ロス削減の取り組みに向けておすすめのサイト

 

SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|食糧が余っているのに飢餓!?

こちらはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」のことについてまとめられています。

食品ロスや廃棄物のちがい、食品ロスをなくすためにできることについてわかりやすくまとめられているのでおすすめのサイトです。

 

食品ロス削減から考えるSDGs

食品ロス削減推進法案をもとにSDGsと食品ロスについてまとめられているサイトです。

年間を通してどのように食品ロスが発生しているのか、行政の取り組みがどうなっているのかについてまとめられているので気になる方はこちらからもチェックしてみてくださいね。

 

5SDGsと食品ロスについてのまとめ

いかがでしたか?

それでは今回ご紹介した内容のまとめです。

【食品ロスの取り組み~家庭編~】

・食ロスとは

・食品ロスの実態

・家庭できる食品ロス削減の取り組み についてご紹介いたしました。

 

日本での食品ロスの現状を知って驚いた方も多いのではないでしょうか。

食品ロスを削減するためには飲食業などの企業努力はもちろん、私たち消費者ひとりひとりが「過剰に購入しないこと」も大切です。

 

“食”という誰でも関わる問題なだけあって、私たちの普段の行動一つもSDGsの目標達成の結果へとつながります。

 

今回の「食品ロス」の現状を踏まえて、今までの家庭での食に対する行動の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

ぜひSDGsのためにも、食品ロスを削減するためにも、私たちの将来のために、今できることをしてみてくださいね。
 

《参考サイト》
SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|食糧が余っているのに飢餓!?