2020.10.17

SDGsの目標と意味を分かりやすく解説します!

SDGsって言葉を聞いたことがあるけど意味が分からない。
と思っている方も多くいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、SDGsとは何か分かりやすく徹底的に解説致します。
この記事を読めばきっとSDGsの取り組み方など詳しいことが理解できるはず♪
 

そもそもSDGsとは何か

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。
正しい読み方は「エス・ディー・ジーズ」と読みます。
よく間違われて「エス・ディー・ジー・エス」と読む方が多いそうです。
正しい読み方をしっかりと覚えておきましょう!

SDGsの意味はこちら
最後の単語の「Goals(ゴールズ)」は目標という意味です。
SDGsは、国際社会共通の目標を意味しています。


SDGsは、2015年9月からスタートされたもので、国連加盟193ヵ国が2016年~2030年の15年間で達成するために活動しております。

また、SDGsが採択された時に国連の壁にプロジェクションマッピングでお祝いしたそうです!

SDGsが達成すべき17の目標はこちら

■開発発展途上国における支援

1、貧困をなくす あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。
2、餓死をゼロ 餓死に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。
3、すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。
4、質の高い教育をみんなに すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
5、ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。
6、安全な水とトイレを世界中に すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。

最初の6つの目標は、開発途上国における支援となっております。
環境構築や先進国との教育・福祉の差別化をなくすための目標でもあります。

■働きがいや経済成長

7、エネルギーをみんなにそしてクリーンに   すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。
8、働きがいも経済成長も  すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生涯的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する。
9、産業と技術革新の基盤をつくろう  強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。
10、人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の格差を是正する。
11、住み続けられるまちづくりを 都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。
12、つくる責任つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する。

エネルギーや経済成長のお話や環境に良いまちづくり、そこで働く人たちへの考えも含まれています。

■地球全体の環境について

13、気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。
14、海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。
15、陸の豊かさも守ろう  陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。
16、平和と公正をすべての人に   持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともにあらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。
17、パートナーシップで目標を達成しよう   持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

地球全体でおきている環境問題(海洋・森林・生態系)や気候変動について各国が対策していくこと。
そして平和と公正の約束をするものになっています。
SDGsが世界で広がりを見せているのは、開発途上国だけではなく、先進国も働きがいや経済成長までも踏まえたものだからでしょう。

SDGsの17の目標についてはこちらをチェックしてみてください。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは? 17の目標ごとの説明、事実と数字
 

SDGsを達成するための169のターゲット

先ほど、ご紹介した17の目標一つ一つに細かくターゲットが設定されており、その数はなんと169個に上ります。
なので、169のターゲットと呼ばれております。

以下、例として雰囲気だけでも感じて頂きたいので、ご参考までに。
 
1.2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
2.2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。
3.各国において最低限の基準を含む適切な社会保障制度および対策を実施し、2030年までに貧困層および脆弱層に対し十分な保護を達成する。
4.各国、地域、および国際レベル、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを設置し、貧困撲滅のための行動へ投資拡大を支援する。
5.2030年までに貧困層や脆弱な立場にある人々のレジリエンスを構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的打撃や災害に対するリスク度合いや脆弱性を軽減する。
6.2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。

17の目標に紐づく169すべてのターゲットはこちらにまとまっています。

SDGs(持続可能な開発目標)17の目標&169ターゲット個別解説

 

SDGsが話題になっている理由はこれ

日本でもSDGsが話題となっていますが、きっかけは、2006年の国連事務総長であるアナン氏が金融業界に向け、
責任投資原則(PRI)を提唱したことから始まりました。
 
1.私たちは投資分析と意志決定のプロセスにESGの課題を組み込みます。
2.私たちは活動的な所有者になり、所有方針と所有習慣にESG門団を組み入れます。
3.私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。
4.私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
5.私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
6.私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進歩状況に関して報告します。
(「責任投資原則」より)

6つの項目を読むとなかなか難しい内容のものばかりでピンとこないですよね。
ここで提唱されたものは、機関投資家が投資をする際に、ESG・社会・ガバナンス課題を反映させることです。
つまり、投資家は、企業へ投資を行う際に、その会社の財務情報だけでなく、環境や社会への責任を果たしているのかどうかを重視すべきだという提言が国連によってされているのです。

これをきっかけに、投資を受ける日本企業にも、もっとESGを考慮しようという風に働きが広まりました。
SDGsは、日本企業にとって、ESGを考えるうえでもっとも大きな指標になっています。
 

日本政府におけるSDGsの取り組み方

日本では、2016年5月に安倍総理が本部長、すべての国務大臣がメンバーとなり、SDGs推進本部会合が開催され、SDGs全体に関わる内容を以下のように発表しました。
 
1.国際保健の推進です。国際保健機関に対し、総額約4億ドルの支援を行う予定です。
2.難民問題への対応です。今般、新たに5億ドル規模の支援を行います。
3.「女性の輝く社会」の実現です。2018年までに総額約30億ドル以上の取組を行います。

日本は、SDGs関連に9億ドルの支援、30億ドルの取組、日本円にして合計4000億円を投資すると発表しています。

首相自らがこのような取り組みを世界に向けて発信することがとても大切な意味があります!

また、SDGsに関して、2019年末に発表した「SDGsアクションプラン2020」というものが存在します。

SDGsアクションプラン2020は以下の3つ。
1.SDGsと連携する「Society5.0」の推進。
2.SDGsを原動力とした地域創生、強靭かつ環境にやさしい魅力的なまちづくり。
3.SDGsの担い手として次世代・徐お政のエンパワーメント。

この3つそれぞれの観点をもっと詳しく見てみましょう。

1.Society5.0の推進

経団連が、ビジネスの力を使ってSDGsを実現していこうと取り組んだプログラムです。
ビジネスの力、お金の力を使って世界を変えていこうという経団連の想いから取り組まれたものです。
また、人類がこれまでに歩んできた社会に次ぐ第5の新たな社会をデジタル革新、イノベーションを最大限活用して実現させるという意味も込められてこのSociety5.0は作られています。
Society5.0とは以下のことです。
狩猟社会(Society1.0)
農耕社会(Society2.0)
工業社会((Society3.0)
情報社会(Society4.0)
超スマート社会(Society5.0)

2.地方創生、魅力的なまちづくり

各地域でSDGsを活用して地域創生を実現していこうという自治体や地域が増えています。
2020年7月に発表されたSDGs未来都市はその一つの大きな動きでもあります。
SDGs未来都市とは、持続可能な都市・地域づくりを目指す自治体を政府が選定し、予算をつけてサポートしていくという取り組み方です。
政府は主に「経済」「環境」「社会」の3つの観点から持続可能性を見極めています。

3.次世代・女性のエンパワーメント

女性のエンパワーメントとして、「働き方改革」「女性の活躍推進」「子供の貧困対策」「次世代の教育振興」「健康経営の推進」など様々な内容があります。

SDGsへの日本の身近な取り組み方はこちら

SDGsは政府や国が関わっているのはもちろんのこと、私たち一人ひとりも意識をして変わっていくことがとても重要です。
 

身近に取り組んでいる方たちのユニークなプロジェクトをご紹介します!

■食品ロスを解消!捨てないパン屋さん

目標8に値するユニークな取り組み方法です。
まだ十分に食べられるものが捨てられてしまう問題、食品ロスは日本でもそうですが世界中でも大きな問題の一つとなっています。
これらの食品ロスを解決するために、週3日の午後だけ店を開き、基本的に4種類のパンのみを販売する「捨てないパン屋さん」が広島県に存在しているんです。
こちらのパン屋さんは、日持ちしない具材を極端になくし、国産小麦を使用したシンプルなパンを販売することで、
食品ロスを解消し、従業員たちの労働時間も減らすことに大成功しているパン屋さん!
 

■自由学園が実践する「食育活動」

目標12に値する学園のユニークな取り組み方法です。
教育の現場でもSDGsは広がりを見せています。
東京都久留米市にある自由学園では、食と暮らしと学びを総合的に実践する食育活動が行われており、
昼食である給食は、生徒が毎日交代で作り、調理を行うだけでなく、食材は学園内にある畑で栽培したものを使用しているそうです。
ご飯ももちろん園内に育つ木の枝打ちしたものや倒れた木を使用して薪窯で炊くそうです。
生活に欠かせない食事から様々なことを学び、持続可能な社会づくりを生徒たちに教育として伝えている学園であり、SDGsに学校ごと取り組んでいる素晴らしい学園です。
 

SDGsについてのまとめSDGsについて分かりやすく要点をまとめてご紹介しました。


■SDGsとはそもそもなにか
■SDGsが達成すべき17の目標
■SDGsを達成するための169のターゲット
■SDGsが話題になった理由
■日本のSDGsに関する取り組み方

日本でもSDGsの取り組みは始まっていますが、取り組んでいる世界の国々と比べるとまだまだです。
私たち、一人ひとりにできることも数多くあり、一人ひとりが意識を変えることでその先の未来を変えることができます!
また、政府のもと各自治団体や地域が意識的に少しずつではありますが変わってきています。
2030年を迎えるときにどのように変化したのかすごく気になりますね♪

参考サイト
Sustainable Development Goals
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは? 17の目標ごとの説明、事実と数字