2021.03.18

SDGsの健康に関する目標を達成するための取り組みを紹介します【日本編】

メディアでも度々とりあげられている「SDGs」

「SDGs(エスディージーズ)」は見聞きしたことがなくても、色相環のようなマークや「持続可能な開発目標」という言葉を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

「SDGs(エスディージーズ)」とは『Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)』の略で、「持続可能な開発目標」という意味。

 

そこで今回は「SDGsの健康に関する目標」に注目!

その中でもさらに「目標達成のためにしている取り組み~日本編~」についてご紹介いたします。

 

「SDGs」について詳しく知らない方もご安心ください。

「SDGsとはなにか」「健康に関する目標について」もふれていくので、内容盛り沢山でお届けいたします★

 

1「SDGs」って健康に関わりがあるの?

「SDGs」が『世界共通の』目標として採択されたのは、2015年9月の国連サミット。

2030年までの目標として『国連に参加している国』が各々この「SDGs」を達成するために頑張りましょう!というのがはじまりです。

 

SDGsが採択されるまでは、発展途上国向けにMDGsという目標が設定されていましたが、こちらは上手くいきませんでした。

日本を含む先進国は含まれていなかったため、MDGsを目標達成には程遠い結果を出してしまったんです。

 

そこで、「MDGsに含まれていた目標はなにも発展途上国だけが達成するべきものではない。先進国も“自分たちのこと”ということを忘れずに、今後の地球のため、将来のためにも、持続可能な開発目標を世界共通で達成すべきだ」という考えのもと「SDGs」が発足されます。

 

その結果、“2030年まで”という期間を設けて、国連に参加している先進国もあわせて“193カ国”がこの目標を達成しようと決定。

 

ここから「SDGs」がはじまり、私たちの生活の中でサスティナブルな活動を取り入れることになっていきました。

 

①持続可能な開発目標のなかに健康についての目標が含まれている

「SDGs=持続可能な開発目標であり、世界各国が自分たちのこととして考えてその目標を達成させるために行動する」ということがわかったところでSDGsの中身である目標を見ていきましょう。

 

SDGsでは「誰も置き去りにしない」世界を目指して大きく17の目標が設置されています。

 

No

主題

副題

1

貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2

飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3

すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4

質の高い教育をみんなに

 

すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5

ジェンダーを平等に実現しよう

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

6

安全な水とトイレを世界中に

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

7

エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8

働きがいも 経済効果も

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

9

産業と技術革新の基盤をつくろう

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10

人や国の不平等をなくそう

各国内及び各国間の不平等を是正する

11

住み続けられるまちづくりを

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

12

つくる責任 つかう責任

持続可能な生産消費形態を確保する

13

 気候変動に具体的な対策を

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

14

 海の豊かさを守ろう

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

15

陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

16

平和と構成をすべての人に

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

17

パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

 

といったように大きく分けて17の目標があります。

 

重複にはなりますが、SDGsは世界共通の目標です。そのため、中には「そんなことまで!?」といったような内容も含まれています。

先ほども説明したとおり、SDGsはMDGsの失敗を受けての目標設定です。そのため中には開発途上国向けの目標も設定されてはいますが、その目標を達成できるように私たちが手助けするのもSDGs目標達成のためには欠かせません。

 

だからこそ、他人事としてSDGsをスルーするのではなく自分たちのことだ、という意識を持って目標達成のために動くことがとても大切なんですよ♪

 

また、今回ご紹介する「健康」については、「SDGsの目標3」でも述べられているとおりです。

SDGsの内容として定義されているんですよ。

 

さらに深く掘り下げると、SDGs3の目標の中でも詳しく内容が決まっています。

こちらを元に「SDGs」目標の達成のために、日本では取り組んでいるのでこちらの内容にも目を通しておいてくださいね♪

SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」のターゲット

No

内容

1

2030 年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生 10 万人当たり 70 人未満に削減する。

2

すべての国が新生児死亡率を少なくとも出生 1,000 件中 12 件以下まで減らし、5 歳以下死亡率を少なくとも出生 1,000 件中 25 件以下まで減らすことを目指し、2030年までに、新生児及び 5 歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。

3

2030 年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

4

2030 年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて 3 分の 1 減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

5

薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

6

2020 年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

7

 2030 年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする

8

すべての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。

9

2030 年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

10

すべての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。

11

主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS 協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護及び、特にすべての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS 協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

12

開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。

 

13

すべての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。

 

2日本の取り組み事例を見てみよう

それでは、実際に日本ではどのようにSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」に取り組んでいいるのかを見ていきましょう。

 

企業の取り組みはどうなっているの?

健康で強い体、元気な体をつくる~いのちのもと「アミノ酸」の力~

こちらは教育総合サイト「Edo Town」が発信している、SDGsに関わりのあるコラムが多数あるサイトです。その中でもこちらの記事は、今回の「SDGs目標3:すべての人に健康と福祉を」にピックアップして取り組み例を紹介しています。

 

こちらの記事でも紹介されているように、日本の食品メーカーの中でも大手企業の「味の素株式会社」もSDGs目標3のためにさまざまな取り組みを行っています。

 

食品会社だからこそできる、毎日の食事に対する見直しや必要な栄養素の知識をこうやってメディアで発表することによってたくさんの方に健康に関しての知識を広めることができます。

 

このように日本の企業では、健康に対してどのように取り組んでいるかを各企業サイトやSDGs関連のサイトで調べることもできますよ★

 

その中でも特徴的なものを一部ですが下の表にまとめてみたので、気になる方は見てみてくださいね。

 

企業・団体名

内容

株式会社オカダ電気

・和気あいあいとした会社づくりの推進による、心身の健康増進

琴崎八幡宮

・あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を増進する。

ポポメリー

・2021年に向けて、がんぴあサポートを広めるプロジェクトを行う

環境衛生連合会 新川支部

・毎朝、すべての年齢層を対象に渡辺翁公園でラジオ体操をおこない、町中の健康維持を増進

株式会社オクタニ

・適度なレクシエーションで心身を健康に

味の素株式会社

・健康寿命の促進(健康なからだづくり)

 

一般人ができる取り組みは何があるの?

 

企業の取り組みの他にも、普段生活している中で「SDGs」目標達成のために活動している方もいます。

日本では少子高齢化や生活習慣病などの健康や福祉の問題を受け、国をあげて動いていますよね。

そんな国の取り組みだけではなく、私たちが普段日常生活の中で気をつけることも立派な「SDGsの取り組み」のひとつなんですよ。

 

これから「SDGs」の目標達成のために取り組みたい方は、こちらの取り組み例を参考にしてみてくださいね♪

 

取り組み例

内容

その他備考

少子高齢化対策

・健康寿命の引き上げ

・少子化対策(妊婦の医療費負担見直しなど…)

 

ボランティア活動

・寄付や募金活動を行う

・実際に団体に寄付や募金をする

・継続募金(引き落としやクレジットカード払いなどで定期的に定額のお金を寄付すること)

・都度募金(自分の好きなタイミングで任意の金額を寄付すること)

自分の健康維持に努める

・健康診断を受ける

・定期検診を受ける

・生活習慣予防を行う

・マスクをつける

 

 

4 SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」の取り組み例をもっと知りたい!

今回ご紹介した取り組み例のほかにも、他の大手企業などの取り組み例が知りたい!という方も中にはいらっしゃいますよね。

そんな方におすすめのサイトを今回は3つ紹介するので、こちらもあわせて参考にしてみてくださいね★

 

宇部SDGs推進センター

こちらは山口県宇部市のSDGs推進センターが発信しているサイトです。

宇部付近でSDGsの活動の取り組み例や、団体名・企業名、SDGsとはなにかなどについて詳細がまとめられています。わかりやすく簡潔にまとめられているサイトなので、今回紹介したサイト以外にもSDGsについての取り組みなどが気になる方にはおすすめのサイトです。

 

Edo Town SDGs

先ほどご紹介した取り組み事例の他にも、SDGsの取り組みや、SDGsとはなにかをわかりやすくまとめられたサイトです。教育総合サイトなので、学生の学習にもおすすめのサイトです。

 

すべての人に健康と福祉を(JAPAN SDGs Action)

こちらのサイトは取り組み事例を紹介してくれています。

日本の大手企業をはじめとする企業が、どのように「すべての人に健康と福祉を」に向けて取り組んでいるかをまとめてくれているんですよ。

気になる企業がある場合は、こちらからのぞいてみてくださいね。

今回紹介しきれなかった企業も多く紹介されているので、読み応え抜群です!

 

5 SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」のまとめ

いかがでしたか?

今回のおさらいです。

「SDGsの健康に関する目標達成にしている取り組み~日本編~」

・SDGsとは?~SDGsの目標3について~

・実際に日本で行っている取り組み例

・SDGsをもっと知りたい方向けにおすすめのサイト をご紹介しました。

 

日本での取り組みも意外と力を入れているものが多いというのが印象でしたね。

健康目標達成のためには、私たちひとりひとりが生活の中で「健康」について考えて、行動することが大切です。

「自分くらい大丈夫だろう」というような考えではなく、「自分のためにも他の人のために健康に生きよう」という捉え方で、今後もSDGs目標達成のために生活していきたいですね♪
 

《参考サイト》

すべての人に健康と福祉を(Keidanren SDGs)
すべての人に健康と福祉を(SDGs one by one)