2020.10.23

SDGsロゴはどう使う?使い方や活用方法について紹介します

SDGsに取り組んでみよう!と企業や団体が働きかけたときに疑問に思うのが、
SDGsロゴの使用方法についてです。
自分たちの企業や団体がSDGsに取り組んでいることを知ってもらうためにはSDGsロゴが必要です。

そこで今回は、SDGsロゴの使用方法や活用法などをご紹介します。
この記事を読めばきっとSDGsロゴの使い方が分かるはず!
 

SDGsとは


SDGsロゴについてご紹介する前にSDGsについて簡潔にご紹介します。
まだSDGsについて分かっていない方はもちろん、知っている方はおさらいで見てください!

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称なのです。
よく発音で間違えて「エス・ディー・ジー・エス」と発音している方が多くいらっしゃいますが、
正式な発音は、「エス・ディー・ジーズ」です。

SDGsは、2015年の国連サミットで採択されたもので、2016年~2030年の15年間の間で達成するために掲げた目標のこと!

また、SDGsは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として採択された2030年までの国際開発目標(2030アジェンダ)が掲げた「17の目標と169のターゲット」から構成されたものです。
 
MDGs(ミレニアム開発目標) SDGs(持続可能な開発目標)
8の目標/21のターゲット 17の目標/169のターゲット
途上国の目標 すべての国の目標
国連の専門家主導で策定 国連全加盟国で交渉
  実施手段も重視
 

SDGsの目標設定の基準はこちら

SDGsの目標を設定する際に5つの基準が重要視されました。
その重要視された5つがこちら!
 
普遍性 SDGs以前に策定されていたMDGsは、途上国向けに国連の専門家が主体となって策定されたものでした。SDGsでは国連全ての人が話し合って策定され、すべての人が実施できるように作られています。
包摂性 最も遅れているところを重点的に解決できるよう努め、誰一人として取り残されないことを大切にしています。
参画性 一部の人たちや一部の国だけでなく、関係しているすべての国や企業、団体、人が役割を持ち、SDGs達成に向けて取り組めるような形になっています。
統合性 SDGsには主となる17個の目標が定められていますが、それは相互に関連し合った目標となっています。どれか一つではなく、すべてを総合的に取り組むことが大切です。
透明性 目標に対して達成指標を明確に設け、定期的に評価できる仕組みにすることで、積極的な実施を促進できるようにしています。
 


17の目標とはどんなものがあるのか

1、貧困をなくす あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ。
2、餓死をゼロ 餓死に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する。
3、すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する。
4、質の高い教育をみんなに すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
5、ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。
6、安全な水とトイレを世界中に すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する。
7、エネルギーをみんなにそしてクリーンに   すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。
8、働きがいも経済成長も  すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生涯的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する。
9、産業と技術革新の基盤をつくろう  強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る。
10、人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の格差を是正する。
11、住み続けられるまちづくりを 都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。
12、つくる責任つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する。
13、気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る。
14、海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する。
15、陸の豊かさも守ろう  陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る。
16、平和と公正をすべての人に   持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともにあらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する。
17、パートナーシップで目標を達成しよう   持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

17つの目標を見てみると、1~6は、貧困や飢餓、健康・教育など開発途上国に対する支援ばかり。
7~12の目標は、エネルギーや働きがい、経済成長などそこで働く人たちのことを考えています。
13~17の目標は、地球全体の環境問題についてです。

また、この17の目標一つ一つに達成すべきターゲットが存在しており、そのターゲットの数は合計で169個あります。
一つの目標に約10個のターゲットがあります。

また、SDGsに取り組んでいる国は世界中で166ヵ国ほど存在しています。
日本国内でも取り組みが始まっており、SDGsに積極的に取り組んでいる企業や団体が年々、増えてきています。
企業や団体がSDGsに取り組んでいることを示すものがSDGsロゴです。
こちらのロゴを記載している企業や団体はSDGsに取り組んでいることになります。

次は、SDGsロゴについて詳しくご紹介します!

 

そもそもSDGsロゴはどこで手に入れるの?


SDGsロゴの入手方法は、とても簡単で「国際連合広報センター」の公式HPからダウンロードすることができます!

SDGsロゴ ダウンロードはこちらから

また、ダウンロードサイトでは、日本語版ロゴが約20種類、英語版ロゴが約20種類の合計40種類のSDGsロゴがダウンロードできます。

※日本語版も英語版も同じものです。
 

SDGsのロゴの種類


SDGsでよく目にする画像の上記のものが「SDGsポスター」です。
よくこちらがSDGsロゴだと思っている方が多くいらっしゃいますが、実はSDGsロゴはこれとはまた違ったデザインなのです。
SDGsロゴのデザインは全部で3種類あります。
 

SDGsロゴ

SDGsの正式名称である「Sustainable Development Goals」のロゴをSDGsロゴと言います。
縦型と横型のデザインがあり、色味もカラー版と黒色、白色の3種類あります。
この3種類以外の色のデザインは使用を認められていないので気を付けましょう!
 

SDGsカラーホイール


SDGsカラーホイールは、SDGsバッジで使用される円状のロゴです。
こちらの円状デザインのSDGsロゴは見かけたことがある人の方が多いのではないでしょうか!?
街中や電車、名刺などに記載や広告に載せている企業や団体が日本には多くあります。
 

17の目標アイコン


SDGsを知っている方なら誰もが知っている17の目標のアイコンです。
17の目標のアイコンは、ピクトグラムで作られており、文字の読めない方でも認識ができるようにという思いで作らています!
こちらはカラー版、反転カラー版、白黒のデザイン色のものが使用を認められています。
それ以外のデザイン色のものは使用禁止となっております。

 

SDGsロゴを使用する場合、申請や許可は必要なのか

SDGsロゴを使用する場合、申請や許可が必要なのか気になるところですよね。
SDGsロゴには使用申請や許可が必要な場合と、必要がない場合があるのでまずはそちらをご説明します!
 

SDGs使用許可や申請が必要な場合

主にこちらの場合は2つあります。

1、資金調達目的
”資金調達目的での使用とは、SDGsを支援する活動の費用を賄うための資金の調達を意図する使用を指す。SDGsロゴ・バージョン2、SDGsカラーホイールおよび17のSDGsアイコンは、このような資金調達目的で使用できるが、その際には国連による事前許可と、適切なライセンス契約の締結を必要とする。(引用:国連広報公表ロゴガイドブックP4/2019年8月より)”

2、商業用途
"商業用途での使用とは、SDGsをさらに広めるための営利主体による、または、商業的もしくは販促用商品および/もしくは製品における使用を指し、これは国連による事前許可と、適切なライセンス契約の締結によって認められることがある。(引用:国連広報公表ロゴガイドブックP4/2019年8月より)"

簡単に言うと、資金調達目的でSDGsロゴやSDGsカラーホイール、17の目標アイコンを使用し、商品を販売するときのみ申請が必要となります。

SDGsロゴの使用許可・申請方法はこちら

国連本部のアドレス「sdgpermissions@un.org」宛にメールをしましょう。

1、メールの件名は「SDG LOGO/ICON REQUEST」と記載。
2、アイコンやロゴの使用方法や用途を簡潔に伝える。
3、アイコンやロゴの入ったサンプルや試作品を添付する。
4、用途がSDGsの目的に合致していることを説明する。
5、サステナブルなビジネスの実践と素材について記載する。
6、商品とSDGsの整合性を具体的に記載する。

※国連本部に直接連絡をする為、文章は全て英語となります。
 

SDGsロゴの使用申請や許可が必要ない場合

こちらは上記の2つのことをしない場合のみ!
全40種類のSDGsロゴをそのまま使用する場合、使用申請や許可は必要ありません。
 

SDGsロゴ使用でやっていはいけない禁止事項はこちら


誰もが思わずやってしまいそうなことをご紹介します。
SDGsロゴの使用において絶対にやってはいけないことがいくつかあります。
 

SDGsロゴの色を変える

SDGsロゴの使用において、定められたデザイン色を勝手に変更してはいけません。
デザイン色を変更していいのは、白黒もしくはカラー反転のみです!
 

SDGsロゴの形を変更する

自分なりのオリジナリティーに形を変更したり、お洒落に形を変えてみたり、緩ませたり、引き伸ばしたり、影をつけてみたりなど、形を変更してはいけません!
もちろん縦横の比率を変えるのもNGです。
 

会社ロゴの隣にSDGsロゴを入れる

こちらは特にやってしまいがちなことです。
デザインは変えてないしこれならいいだろうと思ってやってしまったことが禁止事項であることがとても多いです。
会社のロゴの横にSDGsロゴ、SDGsカラーホイール、17の目標アイコンを入れてしまったら完全にアウト!
これにはすごく細かいルールが存在しているんです。
まず、「非国連主体ロゴ」というのがご自身が務めている会社のロゴであり、SDGsロゴやSDGsカラーホイール、17の目標アイコンよりも目立つ必要があるのです。
また、会社ロゴとSDGsロゴの境界線が決まっており、色やサイズもしっかりと決まっています。

・デザイン色は100%黒色

薄い黒色もNG。他の色を使用するのもNGです。

・サイズは0.5ポイント

銭の太さサイズは0.5ポイントです。
点線や装飾線を使用するのはNG!

そしてこれに付け加えて、ご自身が務めている会社のロゴが目立たなくてはなりません。
このルールでSDGsロゴと会社ロゴを組み合わせている企業や団体は見かけないので、
日本の企業や団体ではまず単体でロゴを使用しているところがほとんどです。
 

SDGsロゴの改定により使用するにあたっての禁止事項はこちら

SDGsロゴ・SDGsカラーホイールについて

SDGsロゴやSDGsカラーホイールは、「持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」という文言を添える必要があります。
こちらの文言をロゴに添えず非国連主体ロゴと並べて表示することは禁止されています!
必ず文言を添えて表示をしましょう。
 

カラーホイールについての禁止事項5選

1、アイコンをカラーホイール上に置かない。
2、アイコンをカラーホイール内に置かない。
3、SDGsロゴをカラーホイール内に置かない。
4、カラーホイールの要素の一や大きさを変えない。
5、当該主体のロゴをカラーホイール内に置かない。
 

ロゴ(アイコン)について

1、一部のSDGsアイコンを混合、対比またはグループ分けをしない。
2、SDGsアイコンのグラフィックは、当該アイコンか取り出して使用しない。
 

SDGsロゴのまとめ

いかがでしたか?
SDGsロゴについてご紹介しました。
ロゴの使用方法は様々ですが、禁止となっている行為は避けて、正式な使用方法で活用してください!

参考サイト:SDGsロゴの使用許可とルール|営利目的や商業用途の見極め方