2020.11.08

SDGsの目標4のためにできることをわかりやすく紹介します

4.質の高い教育をみんなに
SDGs(エスディージーズ)は、私たちにはあまり関係が無いように思いませんか?
でも、レジ袋の有料化やエコ(省エネ)、自動運転機能向上など、私たちの生活に多大な影響を与えている項目もあるんですよ♪

今回ご紹介するSDGs目標4もそのひとつ。
目標4は、親御さんには興味深い「教育」についての目標となっています。

この記事では、目標4が及ぼす影響や世界の状況を踏まえ、私たちにどんなことができるのかを分かりやすくまとめました★
 

■SDGsは2030年の世界はこうでありたいという願いの集まり

SDGs
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2015年9月にニューヨークの国連本部にて開催された「持続可能な開発サミット」で採択されたもの。

▼国連サミットに関する資料
外務省|我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ

現在、国際社会が抱えている課題を解決するために17の目標と169のターゲットで構成されており、それぞれ2016年~2030年の15年間での達成を目指し取り組んでいます。
以下は、17の目標をまとめたものです。
 
No. 目標 内容
1 貧困をなくそう あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
2 飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
3 すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
4 質の高い教育をみんなに すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る
6 安全な水とトイレを世界中に すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
8 働きがいも経済成長も 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
9 産業と技術革新の基盤をつくろう 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
10 人や国の不平等をなくそう 各国内及び各国間の不平等を是正する
11 住み続けられるまちづくりを 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
12 つくる責任 つかう責任 持続可能な生産消費形態を確保する
13 気候変動に具体的な対策を 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
14 海の豊かさを守ろう 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15 陸の豊かさも守ろう 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
16 平和と公正をすべての人に 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17 パートナーシップで目標を達成しよう 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

▼169のターゲット一覧はコチラ
ノハム|SDGsの目標とターゲットまとめ!ロゴと共に紹介します

国際目標ということもあり、国は全体を通してSDGsの取り組みを行う一方、企業や自治体、個人はどこに重点を置き、どのようなアプローチを取るのかは自由。
たくさんの事例が外務省のホームページにて公表されています♬

外務省|JAPAN SDGs Action Platform 取組事例

「SDGsをもっと分かりやすく知りたい!」
「日本はSDGsに関してどんな取り組みをしているの?」

SDGsに関する基本的な情報を知りたい方は以下をご覧ください★

ノハム|SDGsをわかりやすく丁寧に教えるサイト
 

■SDGs目標4『質の高い教育をみんなに』

学校
世界には満足な教育を受けられない子供がたちがいます。
それは日本であっても同様です。

▼関連サイト
KAYAKURA地域考察メディア|SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」とは?日本企業の取り組み・現状・私たちにできること・ターゲットなど解説

SDGsでは、理由を問わず全ての人が平等に質の高い教育を受けられる世界を目指します。

教育を受けるための障害はどのようなところにあるのでしょうか?
目標4のターゲットを見るとSDGsの考えている現在の課題が分かります。
以下にまとめましたのでご覧ください。
 
No. 内容
4.1 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。
4.2 2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。
4.3 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
4.4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。
4.5 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
4.6 2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。
4.7 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
4.a 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。
4.b 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。
4.c 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。

ターゲットをご覧いただくと、開発途上国を中心に教育を受けられないケースがあることがイメージしやすいかと思います。しかし、日本においても経済的な理由などで質の高い教育や体験をするチャンスを逃してしまうことも少なくありません。

▼日本における教育の現状についてはこちら
食品ロス.net|SDGsの目標4:「質の高い教育をみんなに」わかりやすく説明!
 

■企業が行うSDGs目標4支援の取り組み

企業
日本の企業は、SDGsが目標4で掲げる教育のためにどのような取り組みをしているのか、ここではその一部をご紹介します。
 

〇SMBC 日興証券

持続可能な社会の発展に必要なのは、「次世代の担い手となる子供の育成」、「新産業の創造」、「新興国の経済成長」と捉え、金融経済教育を実施。
資産形成や健全な資本市場の実現をサポートしています。

▼SMBC日興証券の取り組み
SMBC日興証券|当社におけるサステナビリティ
 

〇パナソニック

インフラ整備がされていない国や地域では、充分な明かりが無いにも関わらず夜間に授業を行っている学校もあります。理由は、読み書きができない成人が仕事終わりに授業を受けやすくするためであったり、学校に通えない子供への授業が屋かになってしまったり。

教育を求める人に教育を届けるためには電力の存在は欠かせません。

パナソニックでは、電力供給設備が整っていない地域にソーラーランタンを寄付する取り組みを実施、夜間でも学びやすい環境を作るための支援をしています。

▼パナソニックの取り組み
パナソニック|主な事例 - SDGsへの取り組み - サスティナビリティ –
 

〇Earth Day Tokyo

Earth Day Tokyoでは、毎年4月22日の地球のことを考えて行動する日、「アースデイ」を祝して「地球市民フェスティバル」というイベントを開催しています。

イベントのなかでは、環境問題に意識の高い中高生が中心となって来場者に環境課題をしってもらうためのSDGs for Schoolという企画を実施しています。
2019年度には100名以上の中高生がこの企画に参加しているんだそう♪

▼Earth Day Tokyoの取り組み
Earth Day Tokyo|アースデイ東京について
 

〇ケイウノ

ジュエリーブランドとして多くの女性ファンがいるケイウノでは、クリエイター育成のため、製品製造の際に出たロウを再形成したり、製品研究開発の際に購入した素材の余りを使える形に直して美術学校に提供する取り組みを実施しています。

クリエイター育成支援のほか、2018年には物理学博士である菊池伯夫氏の「ネパールの村に明かりを届けたい。」をテーマにしたクラウドファンディングに賛同し、リターン商品として「エネジュエリー・しずく」を開発・提供することで多くの支援を獲得する結果に繋がりました。
 

■SDGs目標4のために私たちができること

SDGsの目標達成のためには、国や企業はもちろん、私たち個々人の力が必要不可欠。
質の高い教育を提供するために私たちには何ができるのか。
ここでは、取り組みやすいことをまとめてご紹介していきます★
 

〇フェアトレード品を購入する

フェアトレード
近ごろカフェやスーパーマーケットなどでも見聞きするようになったフェアトレード。

フェアトレードは、開発途上国で働く人たちの生活自立を支援する公正公平な取引のこと。
先進国が商品を買い叩いたり、正当な賃金を支払わなかったりといったことを防ぎ、消費者は商品を適正価格で購入することが可能になる仕組みです。

開発途上国の労働者に経済的な余裕ができれば、結果として貧困を理由に学校に通えない子供たちが少なくなります。
 

〇使わない切手で寄付をする

年賀状や暑中見舞いなど、日本では手紙を送る風習がありますよね。
でも、自筆しているときに書き損じてしまうことも。
そんなハガキを捨ててしまっていませんか?

実は、書き損じたハガキや使っていない切手を使って募金をすることができます!

それが日本ユネスコ協会連盟の「書きそんじハガキ・キャンペーン(無期限)」。
一般的な62円ハガキや切手の寄贈を募集しています。

▼書きそんじハガキ・キャンペーンについて
日本ユネスコ協会連盟|身近なモノで支援する

ハガキや切手による寄付額は以下の通り。
 
種別 寄付額
62円の書き損じハガキ 57円 / 1枚
未使用の切手 切手と同額

ユネスコによると、62円ハガキが11枚(合計627円相当)集まればカンボジアの子供1人を1カ月間学校に通わせることができるとのこと。

ハガキや切手のほかにも寄贈することが寄付に繋がるものもありますよ♪
 

〇無料のワークショップを開催する


質の高い教育は学校の授業だけではありません。
学校で習う授業を補足・発展させたり、塾に通えない子供に教えたり。
勉学だけでなく、スポーツや楽器、実験なども教育と言えます。

なにか特技がある人は、ぜひその特技を子供たちに教えてみませんか?
 

■SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」まとめ

SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」についてご紹介しました。

【この記事でご紹介した内容】
  1. SDGsとは
    ・17の目標一覧
  2. SDGs目標4『質の高い教育をみんなに』
    ・目標4の概要とターゲット一覧
  3. 日本の企業が取り組む教育支援について
    ・SMBC日興証券
    ・パナソニック
    ・Earth Day Tokyo
    ・ケイウノ
  4. 私たちが教育支援のためにできること
    ・フェアトレード品の購入
    ・書き損じたハガキや使っていない切手を寄贈
    ・ワークショップを開催していみよう

教育を受けられない人がいるということを、日本に住んでいる私たちは忘れてしまいがちですが、現状を把握し支援することで、子供にとって必要な教育を届けることが可能です。

ぜひ、できるところからSDGs目標達成のための支援を考えてみてください★

以上、『SDGsの目標4のためにできることをわかりやすく紹介します』でした!