2020.10.28

SDGsのロゴを使う時の注意点について解説します

各企業の名刺やWEBサイトで・パンフレットなどで見かけることが多くなったSDGsロゴ。
皆さんは、SDGsロゴについて聞いたり、見たりしたことがありますでしょうか?
SDGsロゴは、SDGsに積極的に取り組んでいる企業や団体が主に使用しているロゴマークです。

そこで今回は、SDGsロゴの使用にあたっての注意点やルールについていくつかご紹介します。
この記事を読めば、あなたもSDGsロゴの使用方法についてマスターするでしょう!
 

SDGsとはなにか

SDGsについて知っている方はもちろんのこと知らないという方もいらっしゃるかと思うので簡潔にご紹介します。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。
2015年9月に国連本部で開かれたサミットで世界のリーダーによって決められた「国際社会共通の目標」です。

また、その持続可能な開発目標であるSDGsは、17の目標と169のターゲットによって構成されて作らています。
17の目標とは、達成すべき課題であり、169のターゲットとは、その目標一つひとつに約10個ほど存在している課題のことです。

SDGsはなぜ話題になっているのか


日本でSDGsが注目される前から世界ではそれに先駆けた活動があったのを知っていますか?
そのきっかけとなったのが、2006年に当時の国連事務総長であるアナン氏が金融業界に向けて、「責任投資原則(PRI)」を提唱したことが始まります。
 
"1.私たちは投資分析と意志決定のプロセスにESGの課題を組み込みます。
2.私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習にESG問題を組み入れます。
3.私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。
4.私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
5.私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
6.私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。”

出典:(「責任投資原則」より)

なかなか理解するには難しい言葉が並んでいますが、ここで提唱されたのは、機関投資家が投資する際に、ESG(環境/Enviroment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)課題を反映させることです。

つまりは、企業へ投資を行う際に、そのきぎょおうの財務情報だけを見るのではなく、環境や社会への責任を果たしているのかどうかを重視すべきだという提言が国連本部によってされたのです。

この提言をきっかけに投資を受ける日本企業の間にも、ESGを考慮しようという動きが広まり、SDGsは、今の日本企業にとって、ESGを考える上での大きな指標になっています。
 

SDGsへの日本企業の取り組みについて

SDGsの達成に向けて、日本企業や団体が実際に行っている、取り組みとは一体どんなものでしょうか。
2018年にBertelsmann Stiftung(ベルテルスマン財団)と(SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)から発表された「SDGs達成ランキング」では、日本は156ヵ国中の15位でした。
トップの5ヵ国は、スウェーデン・デンマーク・フィンランド・ドイツ・フランスです。
日本が達成できた目標は「目標4:質の高い教育をみんなに」の一つのみ。
その他の目標は全て達成できておりません。

今、日本でもSDGsに積極的に取り組んでいる企業や団体はたくさんあります!
そんな積極的に取り組んでくださっている企業や団体は、SDGsロゴというものを表示していることが多いです。
SDGsロゴは、円状のカラフルなもので、一度は、どこかで見かけたことがあるのではないでしょうか?
この先の紹介は、そのSDGsロゴについてご紹介します。
 

SDGsロゴってどんな種類のものがあるの?


SDGsについて理解している人や知っているという人たちのほとんどが見かけたことがあると思うのが上記のSDGsポスター!
SDGsポスターは、これからご紹介するSDGsロゴを組み合わせて作ったものなんです。
また、SDGsロゴには各種類によって正式名称があるのでそれも一緒にご紹介します。
 

SDGsロゴ

SDGsロゴは「Sustainable Development Goals」のロゴをSDGsロゴと呼びます。
SGGsロゴには縦型・横型の二種類が存在しており、色味も青色のカラー版や黒色・白色などの使用が認められています。
 

SDGsカラーホイール


SDGsカラーホイールは、SDGsバッジによく使用されている円状のロゴがモデルです。
街中やポスター、名刺などに使用されており、一度は見かけたことがあるのではないでしょうか!?
 

17の目標アイコン


SDGsの17の目標アイコンは、先ほどもご紹介したSDGsポスターの各アイコンのことです。
17の目標アイコンは、文字の読めない方でも分かるようにデザインにも力を入れて作成されています。
こちらは、カラー版・反転カラー版の使用が認められています。
 

動く17の目標アイコン

こちらの動く17の目標アイコンは、知らない方がほとんどだと思うので簡潔にご紹介します。
実は、17の目標アイコンには、静止画像のものと画像が動くアイコンの二種類があるんです。
動く17の目標アイコンは、国連公用語にある、英語・フランス語・スペイン語・中国語・ロシア語・アラビア語の6種類の言語に変更することができます。

動く17の目標アイコンをダウンロードした方はこちらから!
国連本部のWEBサイト
 

SDGsロゴのダウンロード方法はこちらから

SDGsポスター、SDGsロゴ、SDGsカラーホイール、17の目標アイコンは、全てダウンロードで入手することができます。
そのダウンロード方法は下記のWEBサイトから!

国際連合広報センター SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン
 

SDGsロゴの使用許可の方法ってどうしたらいいの?


SDGsロゴは、自社のパンフレットやWEBサイト、名刺などに使用されるケースが多く、SDGsロゴの用途によっては、使用許可が必要な場合があるので要注意です。

国際連合広報センターのSDGsロゴのガイドラインによると下記の3つとされています。

・情報目的
・資金調達目的
・商業用途

それぞれの使用方法によって許可が必要な場合と必要ではない場合があるのでそれぞれご紹介します!
 

使用許可が必要!資金調達目的・商業用途

資金調達目的と商業用途には、SDGsロゴの使用許可を国連本部に求めなければなりません。
 
・資金調達目的:SDGsを支援する活動の費用を賄うための資金調達を意図する使用。

・商業用途:営利企業による商業的もしくは販促用商品・製品における使用。

 

国連本部への使用許可申請方法はこちら

国連本部のアドレス「sdgpermissions@un.org」宛にメールをしましょう。

1、メールの件名は「SDG LOGO/ICON REQUEST」と記載。
2、アイコンやロゴの使用方法や用途を簡潔に伝える。
3、アイコンやロゴの入ったサンプルや試作品を添付する。
4、用途がSDGsの目的に合致していることを説明する。
5、サステナブルなビジネスの実践と素材について記載する。
6、商品とSDGsの整合性を具体的に記載する。

※国連本部に直接連絡をする為、文章は全て英語となります。

資金調達目的や商業用途による使用許可を取得するハードルはかなり高いと言われています。
今までの使用申請許可で使用許可が認められたのが、「有料書籍へのSDGsロゴの使用」「電車のSDGsラッピング」のみ。
ちゃんとした使用目的でない限り、承認は下りないと噂になっているほどです。
 

情報目的のみ国連本部の使用許可なしにSDGsロゴの使用ができる

情報目的時のみ、国連本部の許可なく自由にSDGsロゴを使用することができます。

情報目的とは、非商業的で資金調達を意図しない使用のこと!
SDGsを普及させる認知が目的であれば、国連本部の許可なしに使用しても問題になりません。
 

商業用途と情報目的を見極めるコツ!

これからSDGsロゴを使用しようとしている目的が、情報目的なのか商業用途なのか判断に自信が持てないってこともあるでしょう。
そこで国際連合広報センターに掲載されているSDGsロゴの使用に関するQ&Aの内容から用途を見極めるコツをご紹介します。

国連本部からの使用許可が必要な場合と使用許可が必要でない場合の例
 
許可が必要な使用例 許可が必要でない使用例
名刺や個別企業の製品パッケージ。 事例を示すことが目的のプレゼン資料・会社資料など。
参加費を徴収するイベントに関するもの(チラシ・招待状・バナー・ポスターなど) 報道機関(新聞・雑誌・TV・WEB)の情報目的の利用。
印刷出版物(書籍・教科書など)  

特定の製品・サービス・活動に対する国連本部の支持を示唆する形や自己宣伝・財務利益の獲得が目的の場合のみ、使用許可なしでSDGsロゴを使用することが禁止されています!

また、許可が不必要な使用方法であったとしてもガイドラインに沿った使用方法でなければなりません。
 

SDGsロゴの間違った使用方法はこちら!禁止事項3選!


SDGsロゴの使用にあたって禁止とされている事項があるのをご存じですか?
その禁止事項の中でもっともよく間違いが多い使用方法についてご紹介します。
 

【禁止事項1】SDGsカラーホイールの中に別のロゴを入れる

SDGsカラーホイールの中に別の企業・団体のロゴを入れることは禁止されています。
なぜ別の企業や団体がSDGsカラーホイールの中にロゴを入れる間違いが多く発生しているかと言うと、
SDGsカラーホイールの中にキティちゃんが書かれているSDGsカラーホイールが実際に実在するからです。
このキティちゃんが書かれているカラーホイールは、サンリオと国連本部がしかるべきプロセスを経て連携した結果として実現しているケースなのでこれを真似してロゴを勝手に入れないように注意してください!
 

【禁止事項2】色がついた背景の使用

SDGsロゴは、白色またはライトグレーのみ背景の使用が認められています。
その他の色の背景使用は禁止とされているのでご注意を!
 

【禁止事項3】企業ロゴとSDGsロゴを横並びに表示

あなたが務めている会社の企業ロゴや団体ロゴとSDGsロゴを横並びで表示することは基本的に禁止とされていますが、
もし横並びに表示したい場合は、「(企業名・団体名/私たち)は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。」という所定の文言を添えて表示しなければなりません。
この文言を添えずに横並びに表示することは禁止です。
 

SDGsロゴの使用にあたってのガイドラインをしっかりと読もう!

SDGsロゴの使用にあたって禁止されている事項や細かなルールは数えきれないほど実在しています。
間違った使用方法で使用しないように使う前は、国際連合広報センターが定めている、
カラーホイールを含むSDGsロゴと17のアイコンの使用ガイドラインSDGsロゴに関してよく寄せられる質問を必ずよく読んで使用してくださいね!
 

SDGsロゴの使用における注意点と使用方法についてご紹介しました。

いかがでしたか?
今回は、以下の内容でSDGsロゴの注意点と使用方法につていご紹介しました。

・SDGsとはなにか
・SDGsはなぜ話題になっているのか
・SDGsへの日本企業の取り組みについて
・SDGsロゴってどんな種類のものがあるの?
・SDGsロゴの使用許可の方法ってどうしたらいいの?
・商業用途と情報目的を見極めるコツ!
・SDGsロゴの間違った使用方法はこちら!禁止事項3選!
・SDGsロゴの使用にあたってのガイドラインをしっかりと読もう!

SDGsロゴを使用するにあたって様々な禁止事項や注意点があります。
使用前に必ず国連本部が定めるSDGsロゴのガイドラインをしっかりと読んでおきましょう!
もし読んでも分からないことがあれば、国連本部に問い合わせてみるのが良いかもしれませんね。
問い合わせる際は、日本語ではなく英語で文章を送ることをお忘れなく♪

参考サイト:SDGsロゴ使用の注意点【2020年版】利用申請・許可や使い方・名刺印刷など