2020.12.11

SDGsのためになるエコマークの意味や基準についてわかりやすく解説します

私たちの身の回りでもよく言葉にする「エコ」

最近では、地球温暖化や環境破壊など…ネガティブな言葉とともにエコの重要性についてクローズアップされていますよね。

環境を守るためにも大切なエコ。

そんなエコとともに、昨今注目されているマークをご存知でしょうか?

 

今回は【エコマークについて】ピックアップ☆

エコマークがどんな意味を含んでいるのか、エコマークの認定基準はどうなっているのか、SDGsと絡めて詳しく掘り下げていきますよ!

生活に役立つエコマークのほかにも、普段から気をつけてみてほしい環境ラベルも併せてご紹介するので内容盛り沢山でお届けします!

 

1そもそもエコマークってなに?


エコマークについて知らない方はいないとは思いますが、ここで一度詳しくエコマークとは何かについて確認しておきましょう!

『エコマークとは、環境のことを考えた製品やサービスにつけられるマーク』のこと。地球環境をトータルに考慮した商品の目印になるマークです。

日本だけではなく、世界規模、地球規模で問題視されている環境問題について、私たちひとりひとりが考える際にはとても役に立つマークなんですよ♪

 

さらに、

①資源採取

②製造

③流通

④使用消費

⑤リサイクル

⑥廃棄 (そして資源採取へ戻る) という商品の一生(ライフサイクル)を考えて基準が設けられているのがエコマークの特徴です。
 

エコマークの認定基準について

エコマークの認定基準を受けるためには、公益財団法人 日本環境協会エコマーク事務局が、国際的な企画に基づいて、商品別に厳格な基準を設けています。そのため、エコ製品メーカー企業や製品提供企業は事前に申請しなければいけません。

エコマークは誰でも自由に使用できないのが特徴です。

きちんと認定基準をクリアした商品だけに、エコマークをつけることが可能◎

 

それぞれの商品についての基準が知りたい方はこちらの公式サイトからチェックしてみてくださいね☆

商品の認定基準

 

エコマーク制度について

エコマーク制度とは、商品のライフサイクル全体を通じて環境性能に優れていると認められる商品を社会に広めて、人々のライフスタイルを環境負荷の少ないものへと転換していくことに貢献しようとするものです。


 

2エコマークが注目されるきっかけになったSDGsってなぁに?

そもそも、なぜエコマークがこんなにも注目されるようになったのでしょうか。

その背景には「SDGs(エスディージーズ)」が切っても切り離せません。

 

そこで「SDGs(エスディージーズ)」について少し掘り下げてみましょう!

 

SDGs(エスディージーズ)とは「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)」の略で、日本語に翻訳すると「持続可能な開発目標」という意味になります。

 

2015年9月の国連サミットで採択された世界共通の目標です。

“2030年まで”という期間を設けて、世界共通の目標を国連に参加している国が各々「SDGs」を達成するために頑張りましょう!というのが始まり。

ここでまずひとつ押さえておくポイントが、「目標でゴールを目指しているので、読み方は『エスディージーズ』」となること。

意外と間違えて覚えている方が多いので、SDGs=世界共通の目標ということだけは覚えておきましょう!

 

次に、多くの方が疑問に思うのが「今までは世界共通の目標はなかったの?」ということではないでしょうか。

SDGsを目標として取り入れる以前は、MDGsというものが存在していました。しかし、こちらは残念ながらあまり国民にも認知されていません。さらに言えば、世界共通の目標ではなく『開発途上国向けの目標』であったため、目標達成度は低いまま終わってしまいます。

 

そもそも、私たちがいま住んでいる日本は先進国。

開発途上国ではないので、こちらの目標については自分たちのこととしての認識がなかったことが理由として考えられますよね。

そういった考えが他の国でも一般化していたこともあり、MDGsはなかなかうまくいきませんでした。

 

そこで第三者として開発途上国の目標を支援するのではなく、先進国も全員が「自分たちのこと」として考えられる持続可能な目標をみんなで目指そうという考えが生まれます。

 

そこで2015年9月の国連サミットに繋がります。

先進国だけではなく国連に参加している先進国もあわせて193カ国が「SDGs」の目標を達成しようと決定するのです。

元々が「MDGs」の失敗ということもあって、「SDGs」には「MDGs」の内容も多く含まれています。

 

そんな「SDGs」の目標である17の項目が以下の表のとおりです。

No

主題

副題

1

貧困をなくそう

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2

飢餓をゼロに

飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3

すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4

質の高い教育をみんなに

 

すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5

ジェンダーを平等に実現しよう

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

6

安全な水とトイレを世界中に

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

7

エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8

働きがいも 経済効果も

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

9

産業と技術革新の基盤をつくろう

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10

人や国の不平等をなくそう

各国内及び各国間の不平等を是正する

11

住み続けられるまちづくりを

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

12

つくる責任 つかう責任

持続可能な生産消費形態を確保する

13

 気候変動に具体的な対策を

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

14

 海の豊かさを守ろう

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

15

陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

16

平和と構成をすべての人に

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

17

パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

 

これらの目標を達成するために、日本も含めて他の国も行動に移します。

その結果、「SDGs」を採択した2年後である2017年にダボス会議でSDGsの巨大な経済効果が発表されます。

 

このダボス会議での発表を受けて経済効果のほかにも、将来を考えた時に私たちが今と同じ生活をしていくなかで「SDGs」はとても重要なものだと再認識されました。

 

そんなことをきっかけに「SDGs」と環境問題がメディアでも大きく取り上げられるようになりました。さらに、環境保護の観点からエコマークの認証を受ける企業が増えて、現在のようにエコマークの商品を見かける頻度が多くなったんですよ。

 

3エコマークに種類はあるの?

環境保護の観点から、エコマークが大切であること、そして「SDGs」と深く関わりがあることがわかったところで、実際にエコマークの種類についてみていきましょう!

 

エコマークの表示方法にもいくつか種類があります。

エコマークの認定を受けると、基本ロゴの3種類の中から表示方法を選ぶことができます。

 

ほかにもエコマーク認定を受けていない方でも使用できるエコマークや、名刺やウェブサイトに載せる場合のエコマークなど…

エコマークは全部で5種類ほどあるんです!

 

ロゴの特徴

内容

基本ロゴ

・マーク上部に「ちきゅうにやさしい」

・マーク下段枠内に環境情報を表示。

・表情表示は基準書にて規定されている。

・ロゴの隣に認定情報のセット

・認定情報には、

①エコマーク商品の文言

②環境情報表示

③認定番号または使用契約者名(企業名)が表示

・ロゴの下に数字もしくは使用契約者名

・認定番号または使用契約者名(企業名)を表示。

※原則自社ウェブサイトでの詳しい認定情報の提供が必要

ユーザーロゴ

・ロゴの下に「ECOMARK USER」

・エコマーク使用契約者以外が、エコマーク商品を使用していることを、アピールしたい際に環境報告書などで使えるロゴ。

(要申込・無料)

ライセンスホルダーロゴ

・ロゴの下に「ECOMARK LICENSE HOLDER」

・エコマーク使用契約者が、エコマーク認定商品を保有することを名刺やウェブサイトなどで広告、宣伝するロゴ(要申込・無料)

 

エコマークの他にも環境にやさしいマークも併せてご紹介!

先ほどのエコマークの種類を見て、あれ?って思った方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

おそらく、そういった方はリサイクルマークなどとイメージが混同されているかもしれません!

 

たしかに、エコマークだけが環境にやさしいマークというわけではないですよね。

誰もが聞いたことがある「リサイクル」も、もちろん環境に配慮されたマークのひとつです。

 

エコ製品とリサイクル製品の差は、「ごみを資源に戻して作り替えた製品をリサイクル製品」「環境への負荷が少ない製品をエコ製品」といいます。

エコ製品やリサイクル製品の多くには「環境ラベル」というマークがついているんですよ☆

エコ製品をやリサイクル製品を、さらにリサイクルやリユースするためにも役立つので今回はこちらの「環境ラベル」も併せてご紹介いたします!

 

マーク名

内容

飲料缶の識別マーク

・スチール缶とアルミ缶を識別するためのマーク

ペットボトルマーク

・ペットボトルを他のプラスチック製容器と区別するためのマーク

プラスチック製容器包装マーク

・ペットボトル以外のプラスチック製容器に表示されるマーク

紙製容器包装マーク

・紙製の容器包装に表示されるマーク

PCリサイクルマーク

・このマークのついているPCは生産者が無料で回収、リサイクルしますというマーク

二輪車リサイクルマーク

・このマークのついた二輪車を廃棄する場合には、生産者などにより無料でリサイクルされる。

モバイル・リサイクルマーク

・メーカーやブランド関係なく、携帯電話やPHSの本体、充電器、電池を無料で回収しているお店のマーク

廃棄二輪車取扱店ステッカー

・メーカーなどが共同で運営している二輪車リサイクルシステムに参加し、乗らなくなった二輪車を引き取る二輪車販売店のマーク

グリーンマーク

・原料に古紙を規定の割合以上利用していることを示すマーク

再生紙使用マーク

・古紙を混ぜた製品につけられるマーク(数字によって古紙パルプを何%使用しているかを表す)

牛乳パック再利用マーク

・回収された紙パックなどを原料にして再生してつくられた製品につけられるマーク

エコロジーボトルマーク

・原料としてカレットを90%以上使用したガラス瓶に表示されるマーク

PETボトルリサイクル推奨マーク

・使い終わったペットボトルを理細工したということを示すマーク

Rびんマーク

・同じ瓶を何回も回収して洗って使用することを示すマーク

エコ環境ラベル

・ライフサイクルアセスメント(LAC)手法により求めた定量的データをHPなどで後悔していることを表すマーク

PCグリーンラベル

・環境に十分配慮したPCの設計や製造、情報公開などに関する基準に適合したPCに表示されるマーク

 

4エコマークを理解して買い物上手に♪

いかがでしたか?

 

今回ご紹介した内容のまとめです。

【エコマークついて】

・エコマークとは

・エコマークの商品

・エコマークの認定基準 について解説してきました。

SDGsの目標達成には、エコ活動は必要不可欠。
この機会にぜひ、エコマークや環境ラベルをきちんと把握して正しいエコ生活を続けていけるようにしていきましょう!

また、エコマークについてもっと詳しく知りたい方はこちらのサイトもおすすめです☆

環境ラベル「エコマーク」が企業の 社会面(人権、労働等)を推進する取組を開始

エコマークや環境ラベルが社会とどのように関わりがあるのか、これまでのエコマークに対する対応とこれからの順守状況がどのようになるのかを簡易的に説明してくれているサイトです。

社会とエコマークの関わりがどのようになるのかが気になるといった方はこちらのサイトがおすすめ。

 

パンフレット(公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局)

エコマークを設けている「公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局」が提供しているエコマークについてのパンフレットもウェブで公開されています。

大人向けのパンフレットから小学生や子どもでも理解しやすいようにまとめてある簡易的なパンフレットまで、幅広く取り扱いがあるので、さらに詳しくエコマークについて知りたいという方はこちらをチェックしておくといいですよ☆

 

《参考サイト》

公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局

エコマーク認定取得企業の持続可能性チェックリスト

エコマーク申請のご案内

ちきゅうにやさしいエコマーク